事業計画書とは?何を書けばいい?必要な12項目と3つのポイントについて解説!

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2022/06/20  最終更新日: 2022/07/12

事業で資金調達をお考えの中には、「事業計画書が作れない」、「何から手を付けたらよいかわからない」という方も多いと思います。

事業計画書は、これから行う事業のプランや今後の環境、用意する資金を見積もるための設計図となるものですが、はじめて計画を作る方にとっては、わかりにくい部分も少なくないでしょう。

この記事では、事業計画書とは?というところから、事業計画書に必要な12の項目と、おさえておくべき3つのポイントを説明します。

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この記事の監修者
上野 光夫(うえの みつお)
(株)エムエムコンサルティング
資金調達コーディネーターⓇ/中小企業診断士
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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事業計画書とは

事業計画書とは、簡単に言えば「事業のアイデアや計画を具体化したもの」で、英語では「business plan」といいます。

事業計画書では、①「どのような事業を」、②「どのように運営して」、③「どのように収支を立てていくのか?」をストーリーとして「見える化」する必要があります。

事業計画で決めなければならないことはたくさんありますが、それを頭の中で考えていただけでは混乱してしまいますし、他人にその内容を整理して説明することもできません。

事業計画書はその解決のために必要なツールであると同時に、実際に書きだすことにより自分の見落としに気づいたり、アイデアを修正するためのきっかけとなります。

事業計画書を作成するメリット

小規模企業白書2016(中小企業庁)によると、小規模事業者のうち「事業計画書を作成したことがある」方の割合は53.0%で、その内訳としては、個人事業者が43.9%であるのに対し法人は64.0%と、法人の方が事業計画書を作成した割合が高いことが分かります。

実際に事業計画書を作成した方においては、「経営方針と目標が明確となった」(73.8%)、「自社の強みと弱みを認識できた」(68.6%)と計画の作成が経営をする上での自信を深める結果となっています。

事業計画書の作成と売上高の傾向を比較した結果によれば、事業計画書を作成したことのある方とない方では、事業計画書を作成したことのある方のほうが約14%、売上高が高くなる傾向にあります。

参照:2016年版小規模事業白書

このように事業計画書の作成は、創業者のビジネスプランに対する意識を高めるだけでなく、実際の経営にも好影響を与える効果があるということがわかります。

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事業計画書を作成する3つの目的

参考:洋風居酒屋の記載例 

事業計画書を作成する目的にはいくつかありますが、代表的なものとして「漠然としたイメージを明確にできる」、「事業を導く手引書にできる」、「補助金や融資などの資金調達に利用できる」とい3点があります。

漠然としたイメージを明確にできる

自分の中でイメージしているだけでは、それを他人に伝えることはできませんが、事業計画書という形にすることで、関係者の理解を得られるようになります。

また、自分でもはっきりと事業のイメージができていない場合には、その不足している箇所を補填したり、さらに明確にすることができます。

事業を導く手引書にできる

事業計画書は、創業者が事業を進めていくための設計図や、これからすべきことを示したおおまかな手引書としての役割も果たします。

あらかじめ計画を作っていれば、行き当たりばったりとなって悩むことがなく、事業の工程を正確かつスムーズにすすめることができます。

補助金や融資などの資金調達に利用できる

事業計画書の役割として重要なものに、「補助金や融資などの資金調達に利用できる」ということがあります。

補助金や融資などの申請では、必ずといってよいほど事業計画書の作成が求められ、その内容により調達の可否や金額が決まるため、事業計画書の出来・不出来はその後の経営を大きく左右することとなります。

事業計画書を作成するときの3つのポイント

事業計画書を作成するときには、以下の3つのポイントをおさえておくと、よりスムーズとなります。

内容は具体的かつ整合性と根拠をもって

事業計画書の内容は、できるだけ具体的かつ整合性と根拠をもって作成するようにしましょう。

たとえば、月の売上げの見込みを100万円とした場合は、「なぜ100万円になるのか?」、「どうやって、それを実現するのか?」、「それが可能と思う根拠は何なのか?」ということについて記載するようにします。

居酒屋の例

販売目標 客単価3,500円×客16人×営業日25日=1,400,000円/月 ※月400人集客
集客目標 チラシ集客 340人/月  ネット集客 60人/月
集客方法 ・店舗販売分については店舗周辺において30,000枚/月のチラシを配布(月340人が来店)

・ネットについては、PPC広告を出稿(1日当たり50クリックを目標)

・その他、飲食店集客サイトの広告を利用(月50人の集客を目標)

書き方は明瞭に・簡潔に・平易に

事業計画書は、できるだけわかりやすく書く必要があります。

はじめて計画を見る人でも理解できるように専門的な用語やわかりにくい内容については補足を入れる、図やグラフを使うなどの配慮が求められます。

また、内容のポイントがすぐにわかるように、できるだけ結論から書くということも重要です。その際には、PREP法(結論-理由-事例-再結論)を取り入れるなど、書き方についても工夫するようにしましょう。

第三者や専門家などの意見を仰ぐ

事業計画書が完成したら「数日おいてから見直す」、「そのうえで専門家などに見てもらう」ことをおすすめします。

しっかり書けたつもりでも、ほとんどの場合でどこかに漏れや整合性のない箇所などが生じますが、書いたばかりではなかなかそれに気づかないことが多いため、冷静になって見直すことが大切です。

また、自分の考えに間違いがないかを確認してもらうだけでなく、まったく気がつかなかった視点からのアドバイスなどももらえるため、中小企業診断士やコンサルタントなどの専門家に最終チェックをしてもらうと安心できます。

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頭を整理して具体化するための8つの要素

事業計画書を作成するときには、いきなり書き出すのではなく、先にその事業における「6W2H」を考えたうえで作成すると、まとまりがあり整合性のとれた計画を作ることができます。

Why(なぜ、この事業をするのか?)

「なぜ、この事業をする気になったのか?」というこれから行う事業の動機を整理します。

これを明文化しておくことで、事業の方向性やするべきことの優先順位を明確にできるだけでなく、今後の事業における精神的な励みや道しるべとなります。

なお、金銭目的だけでなく、その事業がどのように社会に貢献できるかや、どんな生きがいを持てるのかについてもあわせて考えるとより内容が深まります。

What(商品・サービスの具体的な内容は?)

顧客に対して、どんな商品やサービスを提供しようとしているのかを考えます。

自分の考えだけでなく、顧客目線で見た利便性や使い勝手などを把握するためにアンケートを取る、他社製品と比較するなどの工夫が求められます。

Where whom(想定する市場は?顧客は?)

事業をする上で対象とするターゲットや市場は具体的であればあるほどビジネスプランが際立ったものとなります。

これが定まっていないと商品やサービスの内容もぼんやりしたものとなってしまい、誰にも強く訴求できないものとなってしまうため、しっかりターゲットを見据えたプランを考えるようにしましょう。

How(どんな特徴で、どんなノウハウを活かすのか?)

競合に打ち勝つには商品・サービスにこれまでになかった新規性や利便性があることが重要です。

また、これらを作り出すにはノウハウやスキルも必要となるため、競合の状況を分析しながら、「自分の商品やサービスにどんな魅力を加えられるのか?」、「どのような方向で商品化するのか?」などを十分に検討する必要があります。

When(どのようなタイミングで行うのか?)

事業を始めるときには、創業前や創業直後といったさまざまな段階やタイミングで資金や人が必要となるため、あらかじめ計画の中でそれを把握しておく必要があります。

適切なタイミングを逃したり間違えると資金調達ができなくなったり予定時期に事業を開始することができなくなるため、行動だけでなく金額まで明確にしたスケジュールを作っておくことが大切です。

Who(誰がやるのか?)

事業を運営する中では役員や従業員等の協力が非常に重要となります。

役割分担や人の配置などは型にはまったものではなく、実際の事業のオペレーションにあわせて決定する必要があります。

そのためにはこれらの協力者の経歴やスキルなどを十分に把握し、適所適材となるような配置やその役割と責任についても明確にしておきましょう。

How much(売上高や利益の目標は?)

計画の段階で「この事業にどの程度の経費がかかるのか?」、「自己資金はいくら用意できるのか?」、「借入れはどの程度必要なのか?」をシミュレーションしておくことは、事業の成功に関係するだけでなく資金調達額を決定するうえでも重要な要素となります。

事業計画書においては経費をできるだけ詳細に見積もり、これらの金額を算定しておかないと資金調達の失敗や事業の途中での資金不足を招くこととなります。

事業計画書に書くべき12項目

事業計画書のフォーマットは自由ですが、次に挙げる12項目をおさえておくと読み手に計画が伝わりやすく整理できます。

1.事業の背景と目的

事業の背景と目的については、その事業を通じてどのように社会への貢献ができるか、どのような社会の「痛み」を解決できるかという観点について重点的に書くと、「この商品・サービスはたしかに必要とされるものだ」と見た人の心を動かすでしょう。

先述の6W2Hでいう「Why」の部分にあたります。

自分の夢を中心にした熱い想いを書くより、社会背景を中心にした記載のほうがいいです。

2.代表者経歴・会社概要・連絡先

代表者経歴・会社概要・連絡先は、事実をそのまま記載しますが、経歴を書くときには何をしたかを書くだけでなく、その経験を通じて、今後に行う事業にどう生かせるかを含めて書くことをおすすめします。

〇年〇月~〇年〇月

日本料理〇〇にて日本部門調理を担当。この経験を通じて、食材の目利きや魚のさばき方、煮物、焼き物といった日本料理に欠かせない一通りの知識を習得するとともに、複数の仕入先との関係を作ることができました。

3.事業の内容

事業内容については、単に飲食店の経営や商品の販売などとするのではなく、具体的に何を、どんな人に、どのように販売・提供する仕事なのかがわかるように、記載することを心掛けてください。

たとえば、取り扱う商品の数やサービスの内容、内装のラフ図、メニューなどを資料として添えると、さらに内容をわかりやすく伝えることができます。

4.市場環境

市場環境については、公的なデータなどがあればできるだけそれを使うようにしますが、そのようなものがない場合には、自らデータを収集して資料を作るようにしましょう。

たとえば、店舗付近の競合店に実際に行ってみる、そこで商品を購入してみるといったことから、より深い部分での比較や自分との差異に気づけるだけでなく審査の際にも高い評価を得られやすくなります。

5.競合優位性

自社の強みや弱みを他者と比較してできるだけ客観的に分析します。とくに強みについては、他でもよくあるようなものばかりではなく、オリジナルとなるようなものを一つでも見つけておくことが重要といえます。

なお、飲食店のように立地によって集客が大きく左右される業種の場合には、なぜその立地を選んだのかについても説明できることが必要となります。

6.ビジネスモデルの検証

ここまで説明してきたものが絵に描いた餅ではないことを証明します。「ビジネスモデル」「実現可能性」「経営プラン」の3項目に分けて説明すると伝わりやすいです。

7.マーケティング計画

ここでは具体的にどのように集客するのかを、その「方法」や「手順」、「見込まれる効果」を含めて記載します。

売上の数字だけを記載した計画は信ぴょう性がないものとして低い評価となるため、必ずその根拠についても記載しましょう。

前述したように目標額やその内訳、それを達成するための手段に分けて記載すると説得力のある内容となりやすくなります。

8.事業目標

たとえば補助金申請の場合、〇年以内に〇%の売上増が見込まれる、付加価値額が〇%増える、といった目標を定めないといけません。

売上や人員などの事業規模の目標を具体的に示し、社会的にも意義があることをここで確認します。

9.収支計画

収支計画は、3ヶ月分や6ヶ月分などをまとめて記載しないで、できるだけ各月ごとのものを作成するようにします。売上に加えて見込まれる顧客数、平均単価、月間売上、必要経費、税金などを分析し、最終的にどれくらい利益が出るかといった計画表を最低でも3年分はつくりましょう。

こうすることにより、月ごとの数字の流れや関係が明確になり、売上げや利益の推移なども一目で分かるようになります。

10.資金計画

金融機関では融資の返済ができるかどうかをキャッシュベースで確認するため、月末時点で計算上の利益は出ているのに現金が足りずに支払いができないということにならないよう、資金計画も明確にします。

11.想定リスクと対応策

リスクのない事業はありません。また数年経営していくと、起業当初には考えもしなかった事態に陥ることはあります。

リスクを想定していないと「計画が甘い」と思われてしまいます。想定されるリスクとその対応策を明確にしておくことで、いざという時に助けになるはずです。

12.今後のスケジュール

事業開始まで、開始後しばらくのスケジュールを立てておきましょう。必要となる設備の調達・準備や人員計画、マーケティング計画もここでタイムラインにのせて再度説明します。

エクセルなどを使って、縦軸に行動予定を、横軸に期間を記入した表にすると、担当者にも理解しやすくなります。

事業計画書に関するよくある質問

事業計画書はどんな時に必要ですか?

主に融資を申し込むなどの資金調達の際に必要になります。金融機関は返済能力のない事業者にお金を貸すことはできません。自分の事業がいかに安全で返済計画に無理がないかを説明するために必要となります。

それだけでなく、自分の事業が発展し成功するための羅針盤となるという意味でも必要です。

事業計画書と創業計画書は違いますか?

「創業計画書」も事業計画書のひとつの種類です。これから創業する人が作成する事業計画書のことを創業計画書といいます。創業計画書の代表的なものに日本政策金融公庫が創業融資の際に提出を求めるフォーマットがあります。

事業計画書も創業計画書も書くべき項目は基本的に一緒です。

事業計画書の決まったフォーマットはありますか?

ここで説明した内容を網羅していれば、定型のフォーマットはありません。作成するソフトも、PowerPointをはじめ、WordやExcelでも構わないでしょう。

事業計画書は1枚でもいいでしょうか?

日本政策金融公庫で提出を求められる創業計画書はA3サイズで1ページです。先述した12項目の内容をコンパクトにまとめる必要がありますが、相手にしっかり伝われば1ページでも構いません。

ただし収支計画や資金計画はExcel等で作成し、別ファイルとして用意しておいていつでも提出できるようにしておく必要があります。

時間をかけずに説得力のある事業計画書を作成しよう

事業計画書は記入しなければならない項目が多く、内容によっては調査や資料の取り寄せが必要になるため、完成までに時間がかかりやすいといえます。

また、開業資金や運転資金、売上やランニングコストの見積もりといった根拠ある数値を示さなければならない部分も多く、その数値が妥当であるか不安な方も多いでしょう。

そのような方には「事業計画書作成ツール」の活用をおすすめします。フォーマットに沿って記入していくだけで、その数値が適正であるかを5分で判断してくれます。

また、業種別にさらに詳しく記入していくことで、日本政策金融公庫の創業融資申込書が作成できるようになっています。

融資をお考えの方や、無駄なく信頼性の高い事業計画書を作成したい方は是非ご利用ください。

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この記事の監修者
上野 光夫(うえの みつお)
(株)エムエムコンサルティング
資金調達コーディネーターⓇ/中小企業診断士
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
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