所得税が多くかかる場合の経費処理について

公開日: 2017/03/02  最終更新日: 2019/11/21

QUESTION

個人事業主として、3月まで勤務した会社 と業務委託契約を結んで、現在はその会社に日々出勤しながら業務を行っています。 9月からは新たに事務所を借りるのですが、その賃料やその他業務に関わる経費はすべて会社が負担してくれる形になります。その一方で、経費処理できるものが少なくなるので、確定申告の際に、かなりの所得税がかかるのではないかと心配しています。

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ANSWER

一般的な節税としまして、仰るとおり、まずは青色申告の方が有利になると考えられますので、来年から検討されることをお勧めします。

◆青色申告の場合のメリット

・もっとも大きなメリットは、65万円の青色申告控除(一種の経費として所得から差引くことができます)が使えることです。これは、青色申告の要件を満たすことで、一律に適用されることになります。

・仮に配偶者の方など扶養家族がいらっしゃる場合、請求書の作成や帳簿付けなどを手伝ってもらうことで、給与を支給することができます。もちろん、業務内容によった通常の範囲内での金額設定となりますが、白色の場合は、専従者給与として50万円(配偶者の場合は86万円)の定額となるため、青色申告の場合の方が通常は有利になると考えられます。

・業務に関連する支出について、まめに領収書を取るということになります。例えば、業務に関する書籍の購入、移動に要する交通費、仕事に使うパソコンやその関連費用、会社関係などへのお中元、お歳暮なども、交際費として経費処理すべきこととなります。

また、現在の収入水準であれば、個人事業の方がトータルで有利と考えられますが、収入が1000万円を超えるようになれば、会社形態を検討されることをお勧めします。会社から給与(役員報酬)を取ることになれば、給与所得に対するみなし経費として、給与所得控除がありますので、節税効果が出ることになります。 ただ、会社形態の場合、個人と違い、何かとランニングの税金コストも発生することになりますので、事前に詳細なシミュレーションが必要となります。