税抜方式と税込方式の特徴について

公開日: 2017/03/02  最終更新日: 2019/11/21

QUESTION

消費税の記帳の仕方についてお尋ねしたいのですが、税抜方式と税込方式と二つの方法がありますが、その特徴を教えてください。

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ANSWER

消費税の経理処理ですが、税抜方式と税込方式との特徴を下記に記載いたします。

◆特徴1

・税込処理は、税込みの金額で仕訳を計上するので、記帳が簡単である。

・税抜経理は、仮受消費税、仮払消費税の科目を仕訳ごとに計上する必要があり、記帳が複雑になる。

◆特徴2

取得価額が10万円未満の資産を取得した場合(30万円未満の少額の減価償却資産の特例も同様)の経理処理が異なる可能性がある。

例えば9万9千円の備品を取得した場合、税抜処理であれば10万円未満なので費用になるが、税込経理であれば10万円を超えるので費用計上できなくなる。

◆特徴3

接待交際費の損金不算入の計算の際(法人税のみ)、ある条件の法人は接待交際費のうち400万円までの9割は損金として認められるが、残り1割は損金には認められない。

例えば、税抜経理で100万円の接待交際費を使用した場合、その一割の10万円が否認されるが、税込経理なら、105万円の一割の10万5千円が否認される。

その他にも上記のようなケースは多々ありますが、事業規模が大きくないのでしたら、事務の手間を考え税込経理を選択されたらいかがでしょうか。それ以前の検討事項として、消費税の課税事業者(課税売上が1,000万円を超えると消費税を納付する義務が生じます)になるのかをまず検討し、課税事業者でなければ税抜経理は選択できませんのでご注意ください。