法人がオーナー代表者から無償で資産を借り入れるのは問題ないでしょうか?

公開日: 2017/02/17  最終更新日: 2019/11/22

QUESTION

パソコンや自動車をオーナー社長が無償で法人に貸し、法人は事業活動に使用していることに対して発生する費用を負担しているが、これは問題ないでしょうか? 法人がオーナー代表者から無償で資産を借り入れるのは問題ないでしょうか?

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ANSWER

上記のようなケースの場合、以下のように考えられます。

@パソコンでしたら、故障した際の修理代は法人負担とする。

A自動車でしたら、毎年課税される自動車税、自動車任意保険料、車検の際の重量税や印紙代の登録実費および修繕費は、法人負担とする。

使用貸借とは、毎月の使用料は払わないが、実費は借りている方が負担する場合の契約です。

無償で提供する資産の量にもよりますが、法人がオーナーから無償で資産を借り、法人は使用料を払わない=法人の利益が出易くなります。

法人がオーナー代表者から、無償で資産を借入るのは問題はありませんが、オーナー個人が、従来からレンタル事業をされていて、個人レンタル商品を法人に無償で提供された場合は、所得税法上課税問題となります。

その場合は、オーナー個人の事業所得での売り上げ計上洩れになります。

税法には、法人税・所得税・相続税に『同族会社の行為計算否認規定』があります。

税法は、大前提として私人間の契約の上に立脚しています。

しかし契約を容認した場合、税負担を不当に減少させる結果になると認められるものがあるときは、例えその行為又は計算が事実に反したものでなく、また、商事法上適法に成立したものであっても、その行為又は計算を否認し、税務官庁の認めるところにより、課税される事になりますので、注意が必要です。