役員報酬を毎月バラバラに払ってしまったのですが、そうした場合の損金算入について

公開日: 2017/02/16  最終更新日: 2020/08/24

QUESTION

役員報酬の損金算入について質問です。
現在決算の準備を進めているのですが、役員報酬が0円の月と、支払った月でバラバラになっております。

不定期で支払ってしまった役員報酬を、損金として扱うことは可能でしょうか?
また経理上は毎月定額で計上し、支払いのタイミングが遅れているという扱いも可能でしょうか?

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ANSWER:証明出来る状況および証憑があるかどうか等を考慮して判断するものとなります。

役員報酬の支給については、法人税基本通達9-2-12に定期同額給与の意義が記載されています。

■定期同額給与の意義
《定期同額給与》の「その支給時期が1月以下の一定の期間ごと」である給与とは、あらかじめ定められた支給基準(慣習によるものを含む。)に基づいて、毎日、毎週、毎月のように月以下の期間を単位として
規則的に反復又は継続して支給されるものをいうのであるから、例えば、非常勤役員に対し年俸又は事業年度の期間棒を年1回または年2回所定の時期に支給するようなものは、たとえその支給額が各月ごとの一定の金額を基礎として算定されているものであっても、同号に規定する定期同額給与には該当しないことに留意する。

質問のケースですと、役員報酬が不定期で支払われているとのことですが、
・役員報酬が決められた経緯が明確に残っているか
・毎月未払計上したうえで、実際の支払の状況はどの様にしていたのか
・1月以下の一定の期間ごとに支払われなかった理由が何であるのか、
その理由を説明、証明出来る状況および証憑があるかどうか等を考慮して判断するものとなります。

毎月未払金経理したとしても、未払金の支給は役員賞与であるとされ、損金算入が否認される可能性があります

また役員が受領した事実は無く架空の役員給与とされ、損金算入が否認される可能性もありますので、上記判断は慎重にされることが必要となります