会計ソフトを導入して、経営を見直したい

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2025/07/03 

会計ソフト

家族で文房具店を法人経営しております。年間の売り上げは2千万円から3千万円程度です。近々、事業継承を予定しています。
現在、経営は赤字ではないものの、どんぶり勘定の状態です。決算業務(月次決算は実施していません)は会計士に委託していますが、今後は自分で会計ソフトを導入し、経営の見直しを図りたいと考えています。

会計ソフトについては、会計士に相談すれば導入をサポートしてもらえるのでしょうか。また、おすすめの会計ソフトや導入方法などあれば、参考にさせていただきたいです。
あわせて、売上に対して仕入額をどのような割合で設定すればよいかについても教えていただけると幸いです。
素人の質問で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
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ANSWER:簿記を学び、ご自身で会計入力をおこなうことをおすすめします

ご家族で経営されている文房具店を継承されるとのこと、承知いたしました。

〇会計入力について

現在はご自身でメモや集計などをおこない、決算時のみ税理士が申告業務を担当しているということですね。もちろん、費用を負担すれば会計事務所に会計データの入力業務を委託することも可能です。
しかしながら、今後事業を承継されるご予定とのことですので、可能であれば簿記を学び、ご自身で会計入力をおこなうことをおすすめします。なぜなら、日々の取引から決算書が作成されるため、取引内容と数字のつながりを理解しやすくなり、経営判断にも活かすことができるからです。

小売業においては、売れ筋商品で回転率を上げ、資金を効率よく循環させる経営が望ましいとされています。利益率が高く、売れそうな商品を適正な数量で揃えることがポイントです。
日々の売上データや仕入れの動向を会計入力で把握・分析することは、資金管理と経営判断において非常に重要です。ある程度理解できた段階で会計事務所へ業務を委託する選択もありますが、まずはご自身で入力されることを強くおすすめします。

〇会計ソフトについて

クラウド型の会計ソフトでは、Freee・マネーフォワード・弥生会計などが広く利用されています。いずれも使い勝手に違いがあるため、ご自身に合ったものを選ぶとよいでしょう。
また、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応している会計ソフトを選ぶことも重要です。ただし、現在依頼されている税理士が非対応の会計ソフトを使用している場合、申告作業で連携がうまくいかないことがあります。そのため、まずは税理士に使用ソフトを確認し、それに合わせて選定されるのがよいと思われます。

〇仕入額の考え方

仕入額に関しては、過去の決算書を確認していただくのが第一歩です。売上から仕入額を差し引いた「売上総利益(粗利)」が、企業の基本的な収益力を示す指標となります。
この粗利率は扱う商品や店舗の規模、地域性によって異なります。まずは、お父様がどの程度の利益率で商品を販売していたのか、商品ごとに確認してみてください。そのうえで、今後の経営方針や価格設定を見直すことが大切です。

この質問に回答した専門家
中田 哲也(なかた てつや)
中田哲也税理士事務所 代表税理士
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