自分の資金を会社に貸付けて運用し、給与を受け取ることは可能でしょうか?
QUESTION
合同会社を立ち上げました。スタートアップとして急激な成長を目指していた際に、知人から600万を投資してもらいましたが、投資してもらったお金はすぐに尽きてしまい、その後は、受託開発事業で役員報酬を払っていました。
しかし、この数年で考え方が変わり、事業を拡大するつもりがなく、利益を還元することができないことを投資してくれた知人に説明し、今月、契約を行った上で円満に600万を返金し、株を買い戻したので完全に自己資本になりました。
そこで、事業を見つめ直すべく時間がほしいので、受託事業を止める予定なのですが、その間、給与が払えなくなります。
以前、退職時に得た資金があり、そのインデックスファンドなどによる運用益は、役員報酬を高い確率でカバーできるといった状況です。
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ANSWER 貸付額や利率設定、給与支給額、運用益の額による税額を考慮した上で行動しましょう。
1.自分の資金を会社に貸付けて運用し、給与を受け取ることの可否
可能だと思います。投資家から株式を買い戻した後なので、投資家との関係では全く問題ないと思います。
2.税務上の観点からの問題点
現状、自己資金として運用益が生じているのであれば、約20%の税負担で課税が完結し、運用益の8割は手元に残っていると思います。
仮に、この資金を会社に貸し付けて運用し、給与を支払うとなると次のような課税関係が生じます。
- 会社の貸付金について認定利息(貸主には雑所得として総合課税)
- 会社で運用益が生じた場合の法人税
- 会社から給与を支払った際の給与所得課税
いずれも実際の貸付額や利率設定、給与支給額、運用益の額によって、各税額が異なってくるため、有利不利は今一度再考することをおすすめします。
特に税務面でのサポートに力を入れている長谷川さん。会社が損をしないための経営方法について、経営者向けの参謀役として活躍をされている税理士の方です。
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