資本金の額によって生じるメリット・デメリットには、どのようなものがあるの?

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2017/02/17  最終更新日: 2024/09/20

QUESTION

現在、会社設立を考えています。
しかし、資本金はどれくらいあると良いか分からず困っています。

資本金の額によって、会社の対外的なイメージや運営にメリット・デメリットなどはあるのでしょうか?

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ANSWER:税制面や信用度に関係したメリット・デメリットがあります。

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まず、どのくらいの資金が必要かを考える際には、事業計画書が役立ちます。
必要な資金額は業種によって異なります。

たとえば、WEB制作会社であればパソコン1台でスタートできますが、商品売買を行う場合は、仕入れに必要な資金がなければ始められません。製造業であれば、さらに多くの資金が必要になるでしょう。自分の事業を円滑に進めるために必要な資金は、あらかじめ確保しておくことが大切です(借入という選択肢もありますが)。

次に、自己資金が多いとき、自己資金が少ないときの2つの場合に分けて、メリット・デメリットをご紹介します。

自己資金が多いとき

メリット:信用度の向上
信用力が高いとみなされ、融資を受けるときに、大きな借入がしやすくなったり、新規取引の際に有利にはたらいたりといったメリットがあります。

デメリット:税制面での負担
資本金が一定の額を超えると、税制面での負担が増えるというデメリットがあります。特に、1,000万円は1つの区切りであり、税制面での負担を減らしたい場合には、1,000万円未満に抑えることが良いかと思います。
資本金が1,000万円未満の場合でも、事業の回転率を上げることで、資本金が多い会社と同様の成果が期待できます。ぜひ、資本回転率を意識してみてください。

自己資金が少ないとき

メリット:税制上の優遇処置
資本金が1,000万円未満の会社は、設立後の2年間、消費税の免税事業者となるため、一定の条件を満たすと、消費税の納付が免除されるという税制面でのメリットがあります。

デメリット:信用度の低下
対外的なイメージ以外にも、取引先や金融機関が信用度を低く見積もることがあるというデメリットがあります。それにより、融資や取引に不利になる可能性があります。資本金は「会社の体力」を示す指標の1つであり、とくに大きな取引や融資を検討する際に重要です。

以上の点を踏まえながら、資本金の設定について考えてみましょう。
資本金の設定は、短期的なキャッシュフローだけでなく、将来の成長や融資の可能性も考慮して、慎重に判断することが大切です。