不動産賃貸業を父から引き継ぐ。個人事業主と法人化した場合のメリット・デメリットについて

公開日: 2017/02/17  最終更新日: 2020/08/24

QUESTION

父が個人事業主として運営をしていた不動産賃貸業を引き継ぐことになりました。
あまりにも税負担が多いので、(課税対象所得が数千万円)相続人である私が株式会社として春から経営しようと考えております。

そして役員報酬の損金不算入を知りました。あれこれ考えても、適用対象になる気がします。役員は私と身内2名を含めた3名です。

実は、父が行っていた事業(ビル建築)の借入金が月に100万程度×10年あり、これを私が負担しようと思っています。
この負担はかなり大きいため、110+50万程度を給料としては貰おうと考えておりますが、法人化してのメリットがあるのか、アドバイスをお願いいたします。

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ANSWER:法人化するメリットの方がより大きいと思われます。

不動産賃貸業を個人事業主として引き継ぐか、会社として引き継ぐかは迷うところです。

ご心配の「役員給与の損金不算入」制度は、平成22年度に廃止されましたので、ご安心ください。

■法人化するメリット
「役員報酬」を会社から受け取る形にすれば、「給与所得控除」というみなし経費の適用を受けられますので、個人の税負担を軽くすることができます。
また、法人にすれば社会保険に加入することもできますので、将来、国民年金だけでなく厚生年金も受け取ることができます。

■法人化するデメリット
法人税の申告書作成などに税理士報酬がかかること、数年に一度の税務調査をうける可能性があることがあげられます。

具体的には個別にご相談いただくのがよろしいかと思いますが、質問者様の場合は法人化するメリットの方がより大きいと思われます。