出資希望者がいるのですが、株価はどのように決めればよいでしょうか?

公開日: 2017/02/17  最終更新日: 2020/09/07

QUESTION

ANSWER

◆株価について
株価ですが、基本的な考え方はまず貸借対照表上の純資産額(資産−負債)を発行済株式で割った金額がベースになります。

これをベースに出資希望者と価格交渉となるわけです。

ところで、モノの価格すべてに言えることですが、買い手はできるだけ安く買いたいと考え、売り手はできるだけ高く売りたいと考えます。

つまり売り手と買い手の間には利害対立関係が存在します

こうした状況の下で互いに妥協点を見出しつつ、売り手と買い手の間で価格の合意を見た場合、その価格が「時価」です。

株価にも同じことが言えます。

出資者はできるだけ低い株価でたくさんの株式を欲しいと思い、会社はできるだけ高い株価で少ない株式の割当てにしたいと考えます。
こうした利害対立関係が成立する場合には上記の純資産価額に拘泥する必要は無く、両者で合意した価格で出資してもらえば大丈夫です。

純資産価額は一つの目安と考えてください。

一方、逆に言いますと、こうした利害対立関係が成立しない場合、つまり親族間の場合には株価の算定は慎重に行いませんと、税務リスクが生じます。

この場合には純資産価額で株価を設定した方が良いと思います。