様々な業種に転職し、キャリアに軸がありません。どのように起業の内容を決めればよいでしょうか?

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2023/10/10 

QUESTION

起業を考えているのですが、アイデアがまとまりません。

現在50代で、これまでに法人営業、システムエンジニア、小売業など様々な仕事をしてきました。しかし、様々なことに手を出しすぎて自分のキャリアの軸が定まらない状況です。

証券会社に12年ほど勤めていたので営業が自分のなかの強みなのかなと考えています。

このような経歴なのですが、どのような業界・業種・ビジネスモデルで起業できるでしょうか?

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ANSWER 営業力を活かすことで様々なビジネスモデルで起業が可能だと考えます。

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いただいた情報を基に私の方で起業アイディアを考えてみました。

(1) Chat GPTのプロンプト・エンジニアリング

これから伸びると注目される分野です。IT関連の専門技術というよりも「欲しい答えをAI(Chat GPT)から引き出すために適した質問をするスキル」が求められます。

質問者様は多様な業種で営業経験を積まれているので、「誰に何を聞いたら、どんな答えが返ってくるか」といったコミュニケーションスキル(洞察力、交渉力)の強みが活かせると思います。アメリカで増えている業種ですが、かなり高額の報酬を得る人もいるようです。

さほど資金が必要でもないし、デジタルの扱いにも慣れておられると想像するので、これからの高収入業種として注目の一つです。

(2)外国資本の日本法人向け営業リーダーの請負

EV(電気自動車)や電気機器などメーカーやIT系企業、不動産情報やインバウンド旅行代理業など様々な外国資本が日本に拠点を作って、顧客や人脈の開拓を行なっています。しかし、営業人材には日本人の顧客や関係者と良好な人間関係を築くスキルが求められるので、外国資本の「合理的」「安さや外国の価値観の押し付け」ではなかなかうまくいきません。

そのため、こうした外国資本の日本拠点で営業人材を統率し、アプローチの方法を指導しながら自らも顧客開拓に動ける「リーダー人材」のニーズが高まっています。日本では外国企業の何が魅力的に感じられ、何は違和感を覚えられるのか、「本音と建前の使い分け」など外国ではあまり理解されない日本的慣習を伝え、率先して実践する方の報酬は日本企業よりも相応に高いケースがあります。

私の知人にも外国企業の「若手営業人材の募集」にシニアで応募し、上記の説明で採用されて活躍している方がいます。

(3)未利用資源を発掘して利用できる事業者へ販売する商社

農水産物で「市場や農協の規格に合わず、出荷できずに廃棄される」未利用資源を安く買い取って、飲食業や一般消費者向けネット販売などで急成長しているスタートアップが増えています。例えば「ホエイ」という牛乳やチーズを生産する際に発生する副産物は、従来廃棄されていましたが今では栄養豊富と再評価され、それを利用した食品が続々と開発されています。

また、廃棄されたタイヤや自転車チューブなどを確保してバックを制作し、それを販売して急成長している企業もあります。「1品もの」「手作り感」が消費者にウケているので、製品のお値段もブランド並みで相応の収益を上げられます。

まだまだこうした未利用資源は全国に存在しており、それをいち早く発見して利用できる人や事業者をつなぐ商社的な事業は、行動力や洞察力、交渉力を強みとされる質問者様に向いているのではないでしょうか。

以上ですが、これ以外にも起業のアイディアを考える際には以下をご留意ください。

  • 3年程度はあきらめずに継続すること
  • 興味の持てる分野で起業すること
  • ご自身の使命感(社会や顧客のために貢献する)をもつこと
  • 関係者や顧客が共感してくれるような理念やビジョンを語れること
  • ビジネスモデル(誰を顧客に、どんな価値を提供し、どこから収入を得るか)を言葉で語れるようにしておくこと

上記の骨子はしっかりと考えていつでも説明できるくらいクリアにしておくことが大切です。

また「人脈づくり」ですが、ドリームゲートをはじめ様々な支援機関で行われる「スタートアップのプレゼンテーション」イベントに聴講でも参加するのが効果的です。地元商工会議で開催される「創業塾」、NewsPickやPeatixなどのネット配信でも様々なオンラインの起業・スタートアップイベントが開催されている(多くは無料)なので、それらにどんどん参加して起業アイディアを収集するのはいかがでしょうか。

さらに前述のような起業アイディアをもって(例えば「プロンプトエンジニア」や「未利用資源の発掘」など)異業種交流会(オンラインでもオフラインでも)やセミナー聴講後の名刺交換・交流会参加などで人脈を広げれば、欲しい情報が見つかる可能性も高まります。

この質問に回答した専門家
有岡 義洋(ありおか よしひろ)
株式会社ジームス・アソシエイツ
中小企業診断士/環境カウンセラー・事業者部門
環境やSDGsにかかわるビジネスをお考えなら有岡さんへご相談を。JETROやJICAなど、各種行政機関からも信頼を寄せられる実績あるコンサルタントです。グローバル展開にも精通しています。
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