給与締め日の決定方法について

公開日: 2017/02/16  最終更新日: 2019/11/22

QUESTION

給与締め日をいつにするか検討しています。

給与の支払いパターンの多くは、「末日締め、10日支払い」「15日締め、25日支払い」の2種類に大別されるようですが、それは何か理由があるのですか?

末日締めのメリットとデメリット・15日締めのメリットとデメリットがあれば教えてください。

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ANSWER

給料の締め日と支払日の関係は、給与支払者(会社、個人事業者)の売上の入金日と仕入・経費等の支払に関係します。これは、仕入や経費の支払は当月末締めの翌月末払いといった具合に、支払を1ヶ月や2ヶ月先延ばしにすることが出来ますが、給料の場合はそうはいきませんし、遅配は許されません。従って、多くの場合、売上の入金を待って、経費等に優先して、給与を支払うことになります。

中小零細法人に多いのですが、売上の入金が月末である場合、その入金を確認後、翌月10日(または5日)に給与を支払うという例が多く見受けられます。この場合、月次決算上は、当月分の給与は未払費用または未払金で計上されることになります。尚、源泉税や社会保険料の自己負担分は、 給与支払時に計上される例が多いようです。

15日締めの25日払い(または27日など)というのは、売上等の入金にかかわらず、仕入代金や経費等の支払日に合わせて、当月中に給与を支払ってしまうという場合です。 従ってこの場合は、従業員にとっては当月分給与を当月中にもらえるので大変喜ばしいものになりますが、給与を支払う側にとっては、 若干資金繰りが大変になる傾向があります(もちろん、売上の入金等が 15日や20日などにある場合であれば、全く問題はないと考えられます)。

一方で、決算時などに16日から月末までの翌月に支払う予定の給与を、未払費用または未払金で計上することができるという利点もございます。

このように、給与の締め日と支払日は、その事業体の資金繰りと密接な関係にあります。従って、事業活動において、売上の入金・回収はいつになるのか、仕入代金や経費等の支払日をいつにするのか、といった点を勘案して、給与の締め日と支払日をお決めいただくのが適当と思われます。