早めの黒字化が健全経営の秘訣

公開日: 2015/03/15  最終更新日: 2015/03/16

単月黒字化が早いほど安全率は高い

健全企業(安全率4.83)を境にグループ分けをして比較した結果、健全企業は黒字化する時期が早いという結果になった。つまり、健全企業(安全率が高い)=早めの経営管理(黒字化が早い)を行なっているといえる。

ともすると安全率と単月黒字化の相関は、この結果と逆になりそうに思えるのだが、実際はこうなっている。安全率への意識が高いほど、早期に黒字化しているのだ。

これまで成功企業の経営者ほど経営指標を把握する頻度が短く、頻繁に経営管理を行っている事を解説したが、ギャップ率調査で行った単月黒字化の時期という設問に対しての回答を分析した結果でも、安全率が高いほど黒字化が早いという結果になったことで、早めの経営管理を行う事の重要性が、改めて浮き彫りになった。

当然のことだが、より早く経営上の課題を把握し、発見した課題に対して打ち手を行い、それが有効でなければ、別の打ち手を試す・・・その試行錯誤の繰り返しで、いわゆるPDCAサイクルを早くまわすためには、経営状況を常にチェック・把握することが、いかに重要かおわかりだろう。

■グラフについて
このグラフは、「開業後に単月黒字したのはいつですか」というアンケート設問の結果を示したものである。