就労継続支援A型事業での開業資金調達のポイントは?

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2023/12/18 

QUESTION

早坂さんの金融機関でのご経歴を見て相談させていただきました。

現在就労継続支援A型事業をFCに加盟して開業することを考えています。

その際に金融機関での融資を考えているのですが、どのような部分を審査時に見ているのか教えてほしいです。

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ANSWER 金融機関の考え方を理解し正しいプロセスで段取りを進める事が極めて重要と言えます。

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どの金融機関でも判断基準があり画一的という印象があるかもしれません。ただ実態としては判断が大きく違う事もあり、そこを踏まえての戦略と計画作成など、皆さんが望む結果を得るためには、金融機関の考え方を理解し正しいプロセスで段取りを進める事が極めて重要と経験から強く感じています。

都市銀行、地方銀行、信用金庫では信用保証協会が絡むのか、プロパー資金で調達が出来るのか。日本政策金融公庫は創業融資に門戸を広げておりますが、公庫特有の基準もあり創業以前の正しい準備が重要です。

はっきりと言えるのは、いかに情熱がありビジネスモデルが優れていたとしても、それだけでは金融機関の審査を通過するのは難しい、というのが銀行で審査部という融資審査の特殊部門での実務経験者としての印象です。

さて、重めの概論はこれくらいにして、ご相談の就労支援A型のFC加盟についてです。

就労支援型ビジネスの専門家ではないのであくまで金融機関側から見た意見になりますが、

  • 就労支援Aは開廃業が多く、融資の対象としては厳しめ
  • 経験値が重要な業種であり経験豊富なサービス管理者であるか等、運営に必須な人的配置が出来ているか
  • 傾向として利用者数が安定するまで一年程度は資金繰りが厳しい傾向があるので、事業計画書や資金繰り表の精密さや妥当性を細かく見る
  • 競合が多い
  • 利用者を集める第三者にもわかる具体策
  • ただし、軌道に乗った後は国保連から確実な回収が見込めるので返済の懸念は少ない
  • 今回はFCなのでそのFCの事例、契約条件、ビジネスモデル、FC本部の調査なども追加要素になる可能性あります。

どうしても、融資審査は上手くいかない可能性に踏み込まなければいけないので厳しい感じもしますが、逆に言うと金融の考え方を踏まえて実現性のある計画書を作成すれば良いという事になります。

これを踏まえてじっくり銀行の考え方を反映したプロセスで進める事をお勧めいたします。

最後になりますが、事業の成功を祈念しております。

この質問に回答した専門家
早坂 徳敏(はやさか のりとし)
ヒルトップファンディングG=合同会社事業計画+6次化BASE
FP(ファイナンシャルプランナー)/経営革新等認定支援機関
北海道で活躍する早坂アドバイザーは銀行で融資担当をしていた経験から起業家の融資と資金調達をプロデュースしています。北海道で資金調達に困ったらぜひ早坂アドバイザーへ。
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