数百万円の借り入れ・赤字がある状態で貸付審査を通過するにはどのような点に気を付けるべきでしょうか?

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2023/01/16 

QUESTION

個人事業主として働いています。

昨年はコロナの影響が大きく赤字決算となり苦境が続いております。この先の売上見込みは数カ月待たなければならない状況です。

そこで今回、コロナ特別貸付の申し込みを検討していますが、生活費や必要経費等のクレジットカード支払いが膨らんでおり、総額で数百万程度の借入状況です。

年間売上は平均で1000万程です。

このような現状で、貸付審査を通過するにはどのような点に気をつければよいのでしょうか?

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ANSWER まずは赤字の補填方法、借入の内容、支払い状況が正常であるか確認しましょう。

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コロナ禍の中、厳しい経済環境が続き苦戦をされていることと思います。こうした状況を受けて、公庫の窓口は、幅広く対応しています。予約相談、WEB相談をはじめ、融資もできる限り実行しています。

通常一般の市中金融機関では、赤字企業への融資が難しいといわれています。しかし、公庫においては、従来から決算や企業の体力だけでなく、持続性、将来性等幅広く検討を加え、総合的に判断しています。

今回、大きな赤字を抱えているとのことですが、第一のポイントとして、赤字をどの様に補填をしたかということです。借入の内訳が浪費癖や趣味とか無駄な支出であれば大問題と言えます。しっかりと、赤字補填であると説明できることが重要です。借入の内容が大事です。資金使途と返済条件(毎月いくらか)です。具体的には、創業時の設備(車、什器等)と運転資金なのか等々です。

さらに、支払いの状況が、正常であることが大切です。申込みをされますと、個人情報機関へ信用照会を実施します。ここで、返済状況(期日引落としの状況)が不良であると、追加の与信が困難となります。付け加えてお話ししますと、面接時に確認する、税金や家賃の支払いも同様に期日通りが重要です。

これらが、正常であれば、次は、今後の見通し(収益改善、返済見通し、経費削減等)がしっかりと立っているかどうかの検討となります。一般的に事業計画がしっかりとできているかです。今月から黒字になる必要はありません。公庫の借入で、毎月の返済を軽減するのも一策です。毎月の収支を改善することの具体的な提案が描けることが重要です。

売上が数カ月先でないと具体化しないとのことですが、だからこそ資金が必要であることを強調するべきでしょう。まず申込みをすることだともいます。

公庫では、融資ができる企業内容であると判断すれば、その事業にはどの融資制度が一番良いか決めてくれます。

以上から、窓口へ行く前に諦めないことです。公庫の窓口には、7-8割近い方が赤字企業です。是非、一度窓口へ相談に行ってください。(2期分の税務申告を持参されるとよいかと思います) 行ってから、申込できるかどうかを判断してください。私としては、申込をして融資がなかったとしても、公的機関で、話をすることで、自己の事業の問題点を把握できるだけでも収穫だと思います。

この質問に回答した専門家
多胡 藤夫(たご ふじお)
V-spirits
日本生産性本部認定経営コンサルタント CFP 1級ファイナンシャルプランナー
元日本政策金融公庫の支店長まで務めた多胡アドバイザー。公庫で資金調達をお考えの方はまず相談しましょう。疑問を解消し、融資を受けるノウハウを手に入れることが出来ます。
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