資金調達可能な基準

公開日: 2018/03/01  最終更新日: 2020/03/24

QUESTION

開業準備中ですが、融資などを受けられる基準が分からないので事業の方向性を確定出来ずに困っています。

私は商業出版で2冊の書籍を出版するなど、技術者として十分な経験を積み、企画者としても開業を考えている分野で累計200万ダウンロードの実績があります。
本来ならば、素直に自分が上手く行くであろうと考えているプランで開業したいのですが、そのためには1000万円ほど資金調達が必要になるため、受託開発で地道いお金をためながらやったほうがいいのかで悩んでいます。

今のプロジェクト終わりで退社して開業を考えているので、どう立ち回ったらいいのか分かりません。
※退社後に資金調達に動き出すのはリスクが大きすぎると考えています

原因としては、国や銀行などの融資の基準が全くわかってないからだと思っています。
相談して適当な資料を作って、面談の練習をして結局融資を受けられないみたいなことがある気がするので、事業計画などの段階で受けられるかどうかを出来るだけ明確に判断出来る方に相談したいと考えています。

 

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ANSWER

起業をお考えということで、資金調達の基準が分からないというご質問ですね。

個人が一から起業しようとする場合、ある程度自己資金を用意するのは鉄則です。
その意味で、期限と目標額を決めて稼ぐだけ稼いでおくというのは、「急がば回れ」ということになります。

開発するものにもよるでしょうが、仕入や設備が大きく要らないアプリでの起業の場合、1千万円あればとりあえず始められるのではないでしょうか?
その場合、最低3割程度自己資金があると金融機関からの借入も受けやすくなります。

創業融資は主に二種類あります。
①日本政策金融公庫の創業融資
②東京都の信用保証協会の保証付き融資

①は国の機関である日本政策金融公庫が直接貸してくれるものです。最寄りの支店に相談に行くと色々教えてくれます。
②は保証協会が直接貸すのではなく、民間金融機関の融資に協会が保証を付けてくるので借りやすくなるという仕組みです。
それぞれ細かい融資基準があるのですが(それぞれのウェブサイトにも形式基準がある程度記載されています)、ここでは一般論を書いておきます。

1)事業内容

とにかく、「何の事業をやるのか」が明確になっていることです。「アプリをグーグルorアマゾン経由でダウンロードしてもらい、ガチャを回してもらうか広告で課金して儲ける」みたいなことです。

2)事業計画

1)を数字に置き換えたものです。「いつからどういう形で売上がたつのか、単価と数量、コスト(開発コスト、償却)、人件費や家賃などの固定費etc、黒字化するのがいつか」といったことです。月次で横展開したエクセル表で収支計画を立てるイメージです。

3)返済プラン

2)と連動した形で、「いくら借りるといつからいくらずつ返せるか」というプランです。1千万円を毎月元利均等弁済で5年で返済するくらいが一般的にありうるケースです。この返済が苦しいような事業計画だと借りるのは難しいでしょう。

4)各種必要書類

この手の書類を整えるのが苦手な人は融資を受けられません。銀行というのはすべてが書類主義なので、リクエストのあった書類をスムーズに出せないと審査もとおりにくくなります。
⇒運転免許証・印鑑証明・住民票・会社の登記簿謄本・略歴書(職歴書)などなどを最新の状態で用意しておくことです。

1)-4)をちゃんと揃えて、事業の社会的意義や目的・収益性や返済可能性をきちんと説明できれば、1千万円程度までであれば創業融資を受けられる可能性はそれなりにあるのではないでしょうか。

以上、簡単とはなりますがお答えとさせていただきます。
(なお実際にお借入をする場合には金融機関の相談コーナーで一つ一つ確認しながら進めてください)

※ドリームゲートオンライン相談を参照