未上場の株を社員に販売する仕組みについて教えて下さい

公開日: 2017/02/17  最終更新日: 2020/07/20

QUESTION

従業員に長期的なモチベーションをあげるために会社の株をもたせようと考えています。
日本ではなかなか広まっていないようですが、上場していない、自社の株を社員に販売していく、もしくは、そのときの金額で購入する権利与えていく仕組みをつくるには何が必要でしょうか。

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ANSWER

自社株を従業員が購入していくシステムは上場会社ではよくある「従業員持ち株会」などを作り、行なわれています。

◆従業員持ち株について
自社株を株式発行会社が購入することを自社株の購入といいますが、以前は自社株の購入は商法上できませんでしたが、現在も(会社法改正後も)1年内に処理するものについては取得可能です。

ですから、会社は株式を時価で購入して従業員に時価で購入させる、若しくは給与として計算して源泉を払い従業員の金銭的負担なしに与えることも出来ます。

時価でない取引は税務上の問題が出てきます。従業員持ち株会等を作る場合は規約等も必要になってきます。

◆ストックオプションについて
ストックオプションは株を買う権利を付与するもので、登記をしなくてはいけません。
誰にどのように権利を付与するかを決めておかないといけません。役員なのか、従業員なのか等です。

どこまでちゃんとやるかという点で、事前にどのように行なうか決めておけば、「税制適格ストックオプション」ということが出来ます。

これはどういう事かというと、権利を付与された株主は権利行使をし、株を安い金額で購入し売却してお金を得ることが出来ますが、最後にお金を得たときに税金を払えばよいというのが、「税制適格」で、そうでない場合は権利行使時に課税される事になります。

上場を前提としていますので、実際に上場する場合は「税制適格」にしておくとストックオプションを受ける方にはメリットが出てきます。上場する見込みはないが、ストックオプションの登記をしてあるという会社もたまに見かけます。