急成長フェーズにおける事業拡大と組織倍増を見据えた経営戦略・実行体制の相談

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2026/01/27 

事業拡大と経営戦略

QUESTION:急成長フェーズにおける事業拡大と組織倍増を見据えた経営戦略・実行体制の相談

当社は設立3年目のIT企業で、現在の従業員数は15名です。これまで順調に事業成長しており、来期は従業員数を倍増させると同時に、年商30億円規模を目指す成長フェーズに入ろうとしています。

一方で、急拡大を進めるにあたり、これまでの少人数体制の延長では立ち行かないのではないかという課題意識も持っています。

そこで、経営全体の視点から、以下の点についてご相談させていただきたいと考えております。

  • 急成長を前提とした場合に、今の段階で整理・設計しておくべき経営戦略や優先順位
  • 人員倍増を進める際の、組織設計・マネジメント体制の考え方
  • 売上拡大と組織拡大を同時に進める際に陥りやすい課題や注意点
  • 経営者として、どこまでを自分で担い、どこから権限移譲すべきかの判断軸

まずは概要レベルで構いませんので、成長企業を支援されてきた専門家の視点からのアドバイスをいただけますと幸いです。

何卒よろしくお願いいたします。

【無料】資金調達に成功した事業計画書を無料進呈!小額から1000万円まで、融資成功のヒント満載。詳細はこちら>>

ANSWER:急成長は「勢い」だけでなく「仕組み」で支える段階に入っています

この質問に回答した専門家
農山 一志(のうやま ひとし)
ソリューションプランニング 代表
ヒトを育て、会社を成長させるマネジメントのノウハウと知恵を持っています。3,500社以上の様々な業種の経営者と出会い、ビジネスを支援した経験をもとに、ハンズオンで課題解決と実行を支援します。

プロフィールを見る>>

ご相談内容、拝見いたしました。設立3年目・15名規模で、来期に従業員数の倍増と年商30億円を目指されているとのこと、事業が次の成長段階に入る大きなタイミングだと感じました。

以下、専門的になりすぎないよう、ポイントを絞ってお伝えします。

0.経営者の想いを伝える
経営者と従業員の「方向性の共有」が成長の前提の前提となるのではないでしょうか。あなたが考える
「将来この会社をどうしていきたいのか」
「そのためになぜ売上を上げていかないといけないのか」
「そのステップとしての売上倍増計画」・・・

私自身が、これらに対する「自分の想い」を従業員に説明せず、進めたケースをいくつか見てきました。
経営者と従業員の想いが一つになってこそ、計画は進んでいくものと考えます。
独りよがりの計画にならないよう、まずは自分の想いを現状の15名と共有する機会を持ってください。

1.まず考えておきたい「成長の前提」
急成長を目指す場合、最初に整理しておきたいのは、「30億円の売上を、どうやって作るのか」という点です。たとえば、

  • 今の事業をそのまま大きくしていくのか
  • 新しいサービスや市場に広げていくのか
  • 人を増やすことで売上も比例して伸びるのか

このあたりが曖昧なまま人を増やすと、「人数は増えたのに、売上が思ったほど伸びない」という状態になりやすくなります。
まずは、どこが売上を伸ばす一番のポイントなのかを1〜2点に絞って考えることが重要です。

2.人が増える前に考えたい組織の形
15名から30名規模になると、「全員で何でもやるやり方」は少しずつ限界が出てきます。このタイミングで意識したいのは、

  • 方向性を決める人(経営)
  • 現場をまとめる人(リーダー)
  • 実際に動く人(メンバー)

といった役割分担です。

特に大切なのは、社長の代わりに判断できる責任者をつくることです。
採用は「人手不足を埋めるため」ではなく、社長が本来やるべき仕事に集中するための投資と考えると整理しやすくなります。

3.成長期によく起こる注意点
売上拡大と組織拡大を同時に進めると、次のような問題が起こりやすくなります。「数字や情報の管理が追いつかない」

  • 売上やコストの状況が見えにくくなる

「仕事が特定の人に集中する」

  • 「あの人がいないと回らない」状態になる

これを防ぐためには、

  • 見る数字を決める (重要指標を決めます)
  • 仕事の流れを簡単に言葉にする(業務のルールや標準化を図ります)
  • 定期的に振り返る場をつくる(レビューする場が必要です)

といった仕組みを、完璧でなくても早めにつくることが効果的です。

4.社長が続けること・手放すこと
このフェーズでは、社長がすべてを抱え続けることが一番のリスクになります。目安としては、

【社長が続けること】

  • 会社の方向性を決める
  • 重要な人材の採用や評価
  • 大きな意思決定

【早めに任せたいこと】

  • 日々の業務管理
  • 細かい進捗確認
  • ルール通りに判断できること

「社長がいなくても回る部分」を増やすことが、次の成長につながっていきます。

まとめ

今の御社は、勢いのある成長を、仕組みで支える段階に入っています。

  • 売上をどう伸ばすかを整理する
  • 人が増えても回る形を先につくる
  • 社長の役割を少しずつ変えていく

この3点を意識することで、無理なく次のステージを目指すことができます。

●ステップアップアドバイス

まずは自分と向き合って、

「なぜこの事業を立ち上げたのか?」

「なぜうまく今まで成長できたのか?」

「従業員とどんな会社にしていきたいのか?」

「将来何を目指すのか?」

といったことについて考える機会を持ってください。