福祉事業の展望やポイントについて教えてほしいです。

執筆者:ドリームゲート事務局
公開日: 2023/04/20 

QUESTION

現在新卒で入社した会社で働いてまだ1年目ですが、将来起業してみたいと考えており、様々な事業分野を見ています。

その中でも日本の少子高齢化に伴い必要になる福祉事業分野が社会貢献性も高くいいのではないかと漠然と考えています。

しかし、自分自身、福祉事業に関する知識がありません。福祉事業の展望やポイントについて教えてほしいです。

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ANSWER 人・モノ・カネを軸にしてお答えします。

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少し質問の幅が広いので、2つに分けて回答いたします。

<全ての福祉事業に共通するポイント>

  • 人 :有資格者が必要。人件費比率が概ね60%以上の業態になります。
  • モノ:法人格が必要です。施設要件(建物や設備)が必要な場合がほとんどです。
  • 金 :事業の内容にもよりますが開業時に500万円程度は必要です。後は運転資金です。

<各種サービス別のポイント>

  • 高齢者:概ね2042年をピークに減少していきます
  • 障がい:精神障害者は増加傾向です
  • 子 供:少子化により減少しています

また、国(国保連合会)等からの収入は概ね2カ月後(自治体により異なる)入金のため、最低2ヶ月程度の運転資金が必要となります。

<所感>

有資格者(看護師、サービス管理責任者、ヘルパー、相談支援専門員等)がいなければ、そもそも開業できません。また、それらの有資格者の給与は年収400万円~で、利用者(お客)がいなくても給与を支払う必要があります。また、有資格者が退職した場合には、事業を継続できません。

<開業に向けて>

  • ご自身で資格を取得する ⇒ 最悪の場合でも事業継続が可能
  • 実務経験を積む     ⇒ 上記資格には経験年数が必要な場合が多い
  • 法人を設立する     ⇒ 20~30万円程度で株式会社設立
  • 開業資金を集め企業   ⇒ 初期投資(設備等)と運転資金を準備する
  • 各種許認可の取得    ⇒ 関係書類を添付して申請する

また、福祉業界はつながりが強く、同業他社との過度な競争はあまり得策ではない場合が多いです。一旦、黒字化が見えれば概ね問題はないですが、早くて6か月程度は利益を出すのが難しいです。1カ月あたりの利用者の人数制限もありますので、24時間働いても収入が確実に増える見込みはあまりないです。

もう少し業界をしぼり、経験を積んだ後で、自分のやりたい「福祉」を見つけ、起業される事をおすすめします。私も、前職は一般企業に勤めて、福祉とは別の視点を持っていましたので、異業種での経験も役立つと思います。若く、エネルギーがある時に多くの経験を積んでご活躍を祈念しております。

この質問に回答した専門家
山崎 大地(やまさき だいち)
Earthコンサルティング株式会社
運行管理者(貨物)
大手物流会社からベンチャー企業を経て、国会議員秘書へ。起業から創業初期段階のよろず相談に乗ってもらえます。補助金・助成金申請サポートなども得意です。
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