デザイン業

公開日: 2015/03/15  最終更新日: 2020/05/25

黒字化企業全体の安全率は5.38ポイント。平均的に5か月超の運転資金が手元にあるという結果だ。仕事を受けてから納品、入金されるまでのタイムラグはあるので、その期間を考慮した暗転資金は確保しておきたい。また、ギャップ率は42.1ポイント。つまり開業して1年目の売上は計画の6割程度という結果になった。同業態のライター業と比べると良い傾向だが、それでも6割程度と言うのが現実と言う事をしっかりと受け止めて開業を目指して頂きたい。

この業界で起業を目指すなら…
デジタルデバイスのUXの重要性は高い。

デザイン業として古くある紙物は非常に厳しいが、一方でデジタルデバイス、Webやスマートフォンでのサービスはニーズが高まる一方である。そうした分野で特に注目されているキーワードがUI・UXだ。

特にスマートフォンは常に持ち歩く事が当たり前になってきており、さまざまな企業が顧客との接点に活用しようと、サービス開発競争を行っている。普段使いするサービスであればあるほど、サービスのインターフェースや得られる体験(ユーザーエクスペリエンス)が重要となる。新しい分野でもあることから専門家も不足しているため、需要は非常に高い。そうした分野でのスペシャリストとなれば仕事の単価もとても高いものになるだろう。

一方、従来からある仕事、DTPやWebページのレイアウトといったものは、海外からの参入やクラウド上での受発注インフラも整備されてきている事から、ロゴであったりイラストやデザインパーツの制作といったシンプルな仕事は低単価競争が続いている。そうした仕事を中心に受けていると売上的には厳しいだろう。

パソコンとインターネット、あとはAdobeなどのソフトウェアがあれば仕事が出来るため、新規参入者も後を絶たない。

これから開業しようとする方は、ただの作業者になるのではなく、クリエイターとして確かな地盤を固めることを念頭に置いて欲しい。そうすれば、クライアントからは引く手あまた、仕事を選べるようになれば勝ちだ。