Web、モバイル

安全率は8.54ポイントとかなり高い。売上で8800万円程度、平均従業員が8.2人ということから、中小企業規模が平均となった。コストがそれなりにかかる業態だが、費用は人件費が大半を占める。自社メディア、アプリケーションの開発は、ヒット商品が出るまでは、売上の目途が立てづらい。しかし、いったんヒットが生まれれば、利益率はいっきに高まる。出版社のビジネスモデルと近しいといえるだろう。常に新たなシステム投資と技術者教育を続ける必要があることも、安全率を高めておくべき理由のようだ。また、ギャップ率が53.0ポイントと高いことも注意したい。計画通りにいかない事を示している数字だ。

この業界で起業を目指すなら…
ヒットを生むまでの余裕資金が命綱。受託仕事と並行する方法も視野に

ビジネスモデルは、広告収益型かユーザー課金型、もしくは双方の複合型となるだろう。初期投資は、最低コンピュータ1台からOK、仕入れもほとんど必要ないため、新規参入が比較的容易な業態といえる。創業時は受託開発、その後、徐々に自社メディアの開発にシフトしていくケースもある。それらの企業は、受託開発を通して、新メディアのアイデアにたどりついているようだ。

昨今、スマートフォンに対応したゲームなど、様々なアプリケーション開発マーケットが活況を呈している。このマーケットで成功している企業の多くが、Web・モバイル企業に勤務していた社員たちのスピンアウト組。当該アプリケーションの魅力と将来可能性をしっかり説明できれば、ベンチャーキャピタルなどから多額の出資を受ける可能性も高い。

ただし、売上を稼いでくれるヒット商品を生み出すまでは、自己資金を食いつぶすことになる。そこで、社内の一定の人的パワーを受託開発にシフトすることで、売上を確保する企業も出てくる。できるだけ早くヒットにたどりつくために100%で勝負するか、企業継続を天秤にかけながら60%で勝負するか。その選択は悩ましい。いずれにせよ、100%で勝負し続けるためには、安全率をできる限り高めるしかないだろう。