ネットショップ開業が成功する!事業計画書の無料作成ツールと成功のカギ
ネットショップは少ない資金でかんたんに開業でき、需要もどんどん伸びる反面、ライバルも多くなっています。
そのため、しっかりと事業プランや売上げ対策を立てておかないと、予定どおりの事業運営や資金調達が難しい面もあります。
この記事では、ネットショップの開業で成功するためのポイントや、ネットショップ特有の注意点、資金調達で気をつけることについて解説いたします。
ネットショップ開業を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
8万人が利用した事業計画書作成ツール
ブラウザ上の操作で事業計画を作成、創業計画書もエクセルでダウンロード可能
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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目次
ネットショップの事業計画の作成ポイント
本項では、日本政策金融公庫の事業計画書の記入例やテンプレートを紹介しながら計画作成のポイントを解説します。
事業計画書の記入項目を知る
参考:kaigyourei04_220401f.pdf (jfc.go.jp)
日本政策金融公庫の創業計画書の記入例にはネットショップについて作成されたものがありませんが、もっとも内容が近い「小売業の記入例」を使って、重要なポイントについて解説します。
「取扱商品・サービス」について
① 消費者ニーズ・消費動向を考える
どんな事業においても、商品ニーズや、購入状況などについてを調べておくことが重要です。ネットショップではとくに流行り廃りが激しいため、ライバルサイトを見て、十分に研究しておくことが重要となります。
Googleトレンドを使うと最新のトレンドが研究できます。また同じくGoogleが提供するキーワードプランナーでは商品のキーワード動向(月間検索数や競合の強さ)を調べたりできます。
消費者は信頼度の高いネットショップで購入する傾向があります。そのため、ユーザーにとって使いやすいデザインやレイアウト、特定商取引法にもとづく表記、事実にもとづいた記事の執筆なども信頼獲得には重要です。また、通常は個人ショップよりも法人の方が信頼性が高まるため、法人化を検討するのもよいでしょう。
② 市場環境・競合をリサーチする
オリジナル商品や希少な商品の販売でない限り、各々のネットショップで同じ商品が別の値段で販売されることになります。たとえばカカクコムのようなサイトでは、同じ商品の価格をサイト別に一覧表示することができるため、常にライバルと比較されることになります。そのため、価格の面でほかのライバルとの大きな差がない場合には、そのほかの方法で差別化を考える必要があるでしょう。
差別化のための方法として、以下のような対応を検討しましょう。
- 送料を無料にする
- 返品受付を可能とする
- ほかの商品とセットで販売して、割引をする
- 安値の競合ライバルが少ないときに出品する
- 特別なインセンティブ(購入特典)をつける
③ 販売するアイテムや仕入れ先を選ぶ
販売する商品のラインナップも考える必要があります。あなたに豊富な資金があり、多種多様な商品を扱えるのであればそれでもよいでしょう。しかし、資金に限りがあるのであれば、テーマに沿った品ぞろえとすることをおすすめします。たとえば、特定のキャラクターに絞った品ぞろえや、ゲームセンターの景品だけを販売するなど、商品のテーマと方針が明確なほど、集客がしやすくなります。
仕入れ先は原則、自分が仕入れ可能であればどこでも構いませんが、コスト削減のためにはいくつかの仕入れ先から見積もりを取るようにしましょう。ただし、海外から仕入れをする際には、偽造品や違法コピー商品を仕入れ・販売しないよう十分に注意が必要です。
「取引先・取引関係等」について
事業計画書に記載する取引先・取引関係等については氏名・住所、本店のほか、どのような商品を、どのような条件(現金or掛け、掛けの場合には締日と支払日)で仕入れるかについて詳細に記入します。
販売先は一般個人と書けばよいでしょう。
作成ツールを活用する
事業計画書をはじめて作成する方のなかには、「事業プランがまとまらない」、「事業プランには自信があるが、うまく表現できない」、「申込み額が妥当かどうか不安」という方もいるのではないでしょうか。。そのような場合にはドリームゲートの事業計画書作成ツールを利用することをおすすめします。
作成ツールは、質問に答える感覚で事業計画をつくることが可能です。また、無料で使用でき、作成ポイントも数多く記載されているため、計画書作成の大きな助けとなるでしょう。
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ネットショップ開業のメリット・デメリット
ネットショップは比較的、かんたんに開業できることがメリットです。しかし、売上を上げるのが難しい、メンテナンスが大変などといったデメリットも存在します。本項ではネットショップのメリット・デメリットについて解説いたします。
3つのメリット
① 少ない資金ではじめられる
ネットショップでの開業は、実店舗が不要なため、少ない資金ではじめることができます。主な初期費用としては、次のようなものがありますが、取り扱う商材が少額で数量も少ない場合には、数十万円ではじめることも可能です。
【ネットショップで必要となる初期費用】
- 仕入れ代
- パソコンとプリンター代
- ホームページ制作費用
- サーバー代やそのほかの通信費用
- 梱包資材費や郵送料
② 場所や時間の制約がない
実店舗や事務所が不要のネットショップでは、365日、24時間営業することができます。また、地域や距離を考えずに、日本全国や世界を対象として集客することができます。基本的に常駐スタッフが不要なため、人件費がかからないのも大きな魅力です。
③ 空いた時間で開業でき、特別な資格がいらない
ネットショップは商品の仕入れとホームページの準備ができればすぐに開業できるため、少ない手間で、空いた時間を活用しておこなうことができます。また、特別な商品を取り扱う場合を除き資格は不要です。しかし、中古品を扱う場合には古物商の許可が必要となるため、予定のある方はあらかじめ準備しておきましょう。
デメリット
① 集客に苦労する
ネットショップでは、他店と同じ商品を取り扱うことが多いため、知名度のない小さなショップが集客するのは大変です。コンスタントな売上げのためには、サイトの開設だけでなく、SNSでの情報発信や、SEO、web広告出稿などの対応が必要となります。なお、アマゾンや楽天などで低評価がつくと取り戻すために多くの実績と時間がかかるため、十分に注意する必要があります。
② 在庫を抱えるリスクがある
せっかく仕入をしても、うまく販売できないときは在庫となってしまいます。とくに賞味期限があるものは期限前に売り切ってしまわないと破棄のリスクがあります。また、賞味期限のない商品でも在庫として抱えている間にブームが去ってしまったり、流行おくれとなってしまったりする可能性があります。
③ 価格競争に巻き込まれる
特別な商品でない限り、ネットショップの運営では価格競争となることは避けられません。回避するには、ほかよりも価格差のある仕入れをする、少数の仕入れにとどめる、早く売り切る方法を考えるしかありません。しかし、どんな商品であっても多少の価格競争はやむをえないと割り切ることも必要です。
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ネットショップ成功になぜ事業計画書が必要か
リスクもすくなく、開業資金も少なく始められるネットショップでも、事業計画書の作成は必要なのでしょうか?ー答えは「YES」です。ではなぜネットショップでも事業計画書が必要なのか、説明します。
資金調達のため
ネットショップは少ない資金ではじめられる事業のひとつですが、それでも事業開始当初には数十万円~数百万円の費用がかかります。また、売上が伸びてきた場合には追加仕入れの資金も必要です。これらの費用をすべて手元の資金で賄うことができれば問題はありませんが、そうでない場合には金融機関から融資を受ける必要があります。
創業者が融資を受けるには、日本政策金融公庫の新規開業資金や制度融資を利用することになりますが、いずれの場合でも融資の申込みには創業計画書や事業計画書の作成・提出が必須となります。そのため、計画書の内容の出来・不出来により、希望する資金が獲得できるかどうかが決まることを覚えておきましょう。
事業計画書とは?何を書けばいい?必要な12項目と3つのポイントについて解説!
事業内容を明確にするため
事業計画書の作成では、フォーマット内の決められた項目について記入することが求められます。たとえば、どのようなきっかけで事業をはじめることになったのか、事業体系やしくみはどうなっているのかを記入しなければなりません。事業計画書への記入をとおして事業内容を他人に伝えられるレベルで明確化することが可能です。
アイデアの整理と創出のため
事業プランは、頭のなかだけで考えていてもなかなかうまくまとめることができません。頭のなかのプランだけでは必ずといってよいほど漏れやミスが生じます。事業計画書は事業のプランを紙にまとめたものであり、作成することで、各項目についてあらためてアイデアを整理することが可能です。また、客観的に見直すことで、それまで気づかなかった漏れや修正点の発見だけでなく、新たなアイデア創出のきっかけにもなります。
ネットショップが成功する4つのカギ
せっかく開業するなら成功したいもの。ここではネットショップが成功するための4つのポイントについて説明します。
①有効な集客方法を知る
ネットショップに訪れたユーザーの「コンバージョン率」(=購買する人の率)はご存じでしょうか。一般的にはネットショップのコンバージョン率は1~3%と言われています。つまり100人がサイトに訪れて、購買する人は良くて3人です。100件の受注が欲しかったら、最低でも3,333人にサイトに来てもらう必要があります。ネットショップに限ったことではありませんが、「集客」は成功のカギを握るもっとも重要な項目です。
ここでは集客方法について説明します。
ブログ・サイト記事をつくる
ブログやサイト記事をつくって、閲覧者が増えれば、そこからネットショップに誘導することが可能となります。ただし、作成して間もない頃は、閲覧者が少ないため、閲覧者目線で役立つ記事をつくり続ける地道な努力が必要となります。協力してもらえる方がいれば、相互リンクも有効な手段です。
記事をつくるときには必ずSEO(検索エンジン最適化)も意識しましょう。具体的な対策は専門書や関連サイトがたくさんあるので割愛しますが、SEOができている記事とそうでない記事とでは数十ランクも記事の順位が異なることがあります。そのため、あらかじめSEOについての知識を持ったうえで記事を作成することをおすすめします。
メールマーケティング
メルマガは最新の手法とはいえませんが、うまく利用すれば現在でも効果のある手法といえます。メルマガは、登録されても精読されないことが多いため、読者の目を惹くためには、テーマを十分に練り、また読みたいという内容で記事を書くことが重要となります。配信にあたっては、配信頻度や時間、曜日にも配慮しましょう。
SNS
SNSは広告宣伝のツールとして優れていますが、情報がすぐに入れ替わってしまうという特徴があるため、効率的に使わないと思ったほどの効果が出ないことになりかねません。ターゲットの世代や性別にあわせてTwitterやInstagramを使い分けるなどの工夫も必要です。しかし、最初から過大な反響は期待はせず、まずは地道にフォロワー数を増やすことからはじめましょう。
Web広告
Web広告にはおもにリスティング広告とアフィリエイト広告があります。両者には、それぞれ効果が出るまでにかかる時間や、費用対効果にちがいがあります。前者は広告を掲載するだけでは費用は発生せず、広告がクリックされることではじめて課金されます。これに対して後者は、原則として、商品などが購入された時に成功報酬を支払うしくみです。
いずれについても、利用した分について広告料がかかるため、無駄の少ない方法といえますが、広告を打つだけでなく、費用対効果を計測することが重要となるため、継続的な管理体制や運用に関する知識も必要となります。
②業界の課題を考慮する
ネットショップでは、商品を手に取って検討できないため、写真と文章だけで信用をえなければなりません。そのため、掲載する文章や写真には細心の注意を払う必要があります。また、検索性の向上や、商品価格、送料の安さ、決済方法の数、到着時間などで少しでも優位に立てるよう努力しましょう。
最近は商品の真贋を気にする方が増えているので、この点についての対応(保証書、レシート、商品のロゴを明確にする)も怠らないようにする必要があります。
③小さくはじめて資金と費用を明確にする
ネットショップの開業に限りませんが、事業で成功するためには小さな規模ではじめることが重要です。はじめから大きな店舗や多額の資金をかけてはじめたがる人もいますが、小さい規模であれば必要となる資金も少なくて済みますし、失敗したときのリスクも最小限におさえることができます。
一般的にネットショップ開業において必要となる資金については、次の調査が参考になります。少し前のデータなので今はもう少し少ない資金で始められる可能性があります。
この例では、開業資金として400万円(内、自己資金200万、借入200万円)となっています。
参考:https://kaigyou.dreamgate.gr.jp/wp-content/uploads/2015/02/plan_netshop2.pdf
④最適な出店方法を選ぶ
ネットショップはインターネットのなかだけの出店となりますが、出店方法にはいくつかの種類があるので、もっとも自分に適したものを選ぶようにしましょう。
<アプリ販売モール型ネットショップ>
メルカリやヤフオクなど個人でも出品できるもっとも気軽な方法です。あらかじめ用意されたシステムを使うだけではじめられます。しかし、自社専用ページの設定や複雑な設定・装飾などはできないため、本格的なECや海外販売はできません。
自身の商品が本当に売れるのか、テスト的に始めるのもいいでしょう。
<モール型ネットショップ>
ひとつのモールに多数のネットショップが出店する形態をいいます。Amazonや楽天が代表的です。Amazonや楽天には集客力があるため、モールまでの誘導は比較的かんたんにできますが、そのなかで顧客に選んでもらうには、出品者の商品力や価格の優位性が必要となります。
モール型ネットショップには、初期費用や月額費用がかかるため、利益を出すには毎月一定の水準で売り続ける必要があります。なお、Amazonでは、一定の料金を支払えば倉庫から直接販売、配送ができるフルフィルメント by Amazon(FBA)というシステムがあるため、自前の倉庫がなくとも大量の商品を販売することができます。
<自社ネットショップ>
プラットホームを利用せず自社でネットショップを構築することもできます。その場合には以下の手続きが必要です。
- レンタルサーバーとの契約とドメインの取得
- カート・受注管理システムの用意
- 決済システムとの契約
最近ではBASE、Makeshop、カラーミーショップなどのネットショップ構築プラットフォームがあり、これらの手続きがいちどにできてネットショップをかんたんにつくることができます。
事業の開始後には、商品仕入れ・写真撮影、広告宣伝、配送、購入者との対応、ホームページの更新(商品入れ替え、価格の修正、記事の作成)のすべてを自分でおこなわなければなりません。そのため、ある程度の経験や知識がないとスムーズな運用をするのが難しくなります。
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事業計画書のテンプレート
じっさいに事業計画書を作りはじめようとしたとき、白紙の状態からつくるよりテンプレートがあるほうが始めやすいと思います。
事業計画書のテンプレート紹介ページでは、パワーポイントのテンプレートダウンロードやテンプレートを使った事業計画のつくり方、役立つテンプレート、計画作成時のポイントについて紹介しています。
事業計画書で事業内容を明確に
ネットショップは少ない資金と短い時間ではじめることができるため、資金に余裕のない方でも比較的かんたんに開業が可能です。しかし、じっさいに事業としておこなうには、必要資金の計画やホームページの構築、開業後のオペレーションなどに漏れや不足がないかを十分に確認しておく必要があります。
事業計画の立案は、漠然としたイメージやアイデアを明確にすることができ、銀行からの融資獲得にも役立ちます。もし、「事業計画書のつくり方がわからない」、「作成した内容に不安がある」といった場合には、早めに専門家への相談や専門のツールを使って計画を立てるようにしましょう。
ドリームゲートでは、事業計画書の作成ポイントをまとめた事業計画書作成ツールを無料で提供しています。ブラウザの操作で事業計画書がつくれ、Excel形式やPDF形式でダウンロードも可能です。事業計画書の作成が難しいとお悩みの方は、ぜひ、ご利用ください。
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元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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