【記入例あり】わかりやすい事業計画書の書き方とは? サンプルを参考に解説
「日本政策金融公庫の創業融資に申込みたいけれど、事業計画書の書き方がわからない」
「事業計画書を書いているけれど、わかりやすい見本やサンプルなどの記入例がなくて困っている」
このようにお悩みの方は多いのではないでしょうか。
事業計画書の見本サンプル、わかりやすい記入例はありますので、それらを参考にして、ドリームゲートが提供する事業計画書作成ツールを利用すれば、スムーズに新規事業の計画書を作成できます。
日本政策金融公庫では見本やテンプレート、内装工事業や飲食業・小売業など9業種の記入例を配布しています。ドリームゲートでも、かんたんな質問に答えるだけで12業種の事業計画書を作成できます。
このコラムを読めば、わかりやすい記入例をもとにして、かんたんに事業計画書を作成できるようになります。
8万人が利用した事業計画書作成ツール
ブラウザ上の操作で事業計画を作成、創業計画書もエクセルでダウンロード可能
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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目次
事業計画書の作成方法
日本政策金融公庫の創業融資を申込むときには、創業時の事業計画書(創業計画書)に加え、必要に応じて月別収支計算書を提出します。この2つは融資申込みのもっとも重要な書類で、これらの内容で融資の成否がわかれるといっても過言ではありません。
それだけに事業計画書と月別収支計算書の作成は、初めての方にとっては簡単ではありません。
なお、ドリームゲートでは必要項目を入力するだけで、ブラウザ操作だけで事業計画書と月別収支計算書を作成できる事業計画書作成ツールを提供しています。
ドリームゲートの無料ツールでかんたんに事業計画書作成
ドリームゲートの無料ツールをつかえば、簡単に月別収支計算書が作れ、作成後はExcelファイルなどで日本政策金融公庫に提出する創業計画書をダウンロードすることもできます。
質問に答えるだけで、12業種それぞれに適した事業計画書と月別収支計算書が作成でき、健全な計画かどうかの診断も自動でできます。
12業種ごとの適正な売上や経費などの実例が示されており、事業計画の健全性もわかる
現金収支計画表(月別収支計算書)も質問に答えるだけでかんたんに作成できる
12業種ごとの適正数値をもとに、事業計画の健全性がかんたんに判定できる
- 累計8万人が利用!質問に答えるだけで「事業計画書・数値計画書」が完成
- 日本政策金融公庫の創業計画書も作成でき、融資申請に利用できる
- 12業種・4188社の経営者と比較し、あなたの事業計画の安全率を判定
事業計画書に書くべき8項目
それでは日本政策金融公庫の創業融資に必要な、事業計画書に書くべき8項目について解説します。これらが理解できれば、あとは事業計画書のテンプレートに書いていくだけです。
ここでは建設業(内装工事業)の事業計画書の実例をもとに解説します。
日本政策金融公庫の創業計画書の記入例:建設業(内装工事業)の場合
1)創業の動機
事業の背景と目的
「創業の動機」は、融資担当者が最初に読む部分です。
事業をはじめることになったきっかけや起業までの経緯、事業に対する熱い想い、具体的な計画や準備していたこと、家族や元勤務先など周囲の理解を得た創業であること、これらをアピールできるエピソードがあれば望ましいでしょう。
「この事業であれば応援したい」と思える事業のミッションや理念・目的など、「世の中の、どのような問題を解決する事業なのか」「この事業を通してどのように社会貢献するのか」などが伝わるものにしましょう。
自分たちの事業が、どれだけ社会貢献するかアピールすることが大切です。
2)経営者の略歴
過去の勤務先や担当業務、役職や実績など、新しい事業に活かせる過去の経験や取得資格、知的財産権などを詳しく書きます。
3)取扱商品・サービス
①事業の内容
この事業が「誰に・何を・どのように」提供するものかをわかりやすく書きます。できるだけ専門用語などむずかしい言葉はつかわず、事業の本質が伝わるようにしましょう。
事業計画書の内容は、すべての項目で矛盾がないようにしなければなりません。また事業の内容は、今後の事業展開の軸になりますので、具体的に書いていきましょう。
②セールスポイント
自分(自社)の特徴や強み、競合他社に対する優位性、取引先(お客様)を確保できる根拠などを書きます。自社のセールスポイントを活かせば、事業として成り立ち継続していけることを説明します。
創業融資の審査において、とても重要なポイントになります。
③販売ターゲット、販売戦略
自社商品・サービスを販売するターゲットがどんな人(企業)かを明確にします。さらにターゲットに認知させるための具体的な広告・広報・PRなどのマーケティング方法について書きます。マーケティング方法の内容や、どの程度の成果を目指すかの計画を書きます。これらが具体的であるほど「しっかりと考えられた事業計画」という印象を与えることができます。
④市場環境
事業を展開する市場の規模や特徴を書きます。ターゲットとする市場が、これから成長することを見込んでいるときは、その理由や根拠・実例・予測などを具体的なデータで説明します。
競合他社の会社名・ターゲット・商品・価格帯・特徴・セールスポイントなどを別紙として一覧表で示すと説得力が高まります。
4)従業員
常勤役員の人数(法人の場合のみ)、従業員数(3ヵ月以上継続して雇用している者、創業の場合は予定者)、家族従業員、パート従業員の内訳を書きます。
5)取引先・取引関係
予定している主な販売先・仕入先・外注先のシェア・掛取引割合・回収支払の条件、人件費の支払いなどを書きます。
6)借入れ状況
創業者個人(法人の場合は代表者)の借入れ状況、事業に関する借入れ、住宅ローン、車やバイクのローン、教育ローン、カードローンなどをすべて書きます。
記載もれや隠すことは絶対にNGです。必ずすべての借入れを記載してください。
7)必要な資金と調達方法
資金計画
事業計画書のなかでも収支計画とならび重要な項目です。事業運営に必要な資金計画と調達方法を、できるかぎり具体的に書きます。別紙の「月別収支計算書」や収支計画と連動し矛盾のない計画を立てましょう。
開業資金に対して自己資金が十分であるかも、非常にきびしく見られます。日本政策金融公庫の「新規開業資金」の場合、自己資金は10%必要と記載されています。しかし、現実には10%では融資が難しくなることが多く、自己資金の目安は約30%以上と考えるのが安全です。
また自己資金は預金通帳や金融商品の証書など、証拠資料で示せるものだけしか認められません。見せ金、タンス預金は認められないので注意しましょう。地道に貯めてきた過程が見られるのです。
8)事業の見通し(月平均)
①事業目標
事業目標を、短期・中期・長期にわけて書きます。売上目標だけでなく、「従業員を5人にする、店舗をふやす」など達成したい実例も定めるとよいでしょう。
②収支計画(売上・利益計画)
事業目標をふまえて売上・経費・利益の収支計画をできるだけ具体的に書きます。創業当初・1年後・3~5年後くらいに分けて書くとよいでしょう。
別紙の「月別収支計算書」の概要版(サマリー)として矛盾がないように書きます。
事業計画書のなかでも重要な項目です。収支計画の具体的な根拠をわかりやすく説明できるように準備しておきましょう。
別紙の「月別収支計算書」や収支計画・資金計画は数字に矛盾がないことと同時に、内容の健全性も非常に重要です。わかりやすくいうと「計画どおりに行けば十分に利益がでる計画」を立てる必要があるということです。
当たり前のことをなぜいうのかと思われるかもしれませんが、創業時は「計画どおりにしても利益がでない夢見がちな計画」や「かなり無理をしないと利益がでない計画」を立ててしまうことが非常に多いので注意が必要です。
③想定リスクと対応策
よいことだけを書いた事業計画は、考えが甘いと判断されかねません。現状、想定しているリスクについてもしっかりと把握しておく必要があります。そのうえで、リスクに対する解決策を具体的に書いておきましょう。
事業計画書作成前に整理しておくべきこと
事業計画書の作成前には、書くべき8つの項目について入念に整理しておく必要があります。文字どおり事業の計画書を書くわけですから、自社の事業の方向性について決めるためにいろいろな調査をする必要があります。
自らの事業についてPDCAサイクルで分析を繰り返し、事業の方向性を決めて、事業計画書を清書していくので、この前準備が事業計画の整理になります。
Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(評価)⇒Action(改善)⇒再びPDCA分析
事業計画の整理 ⇒ 分析や調査 ⇒ 事業計画の決定 ⇒ 事業計画書作成
既存戦略か新規戦略か、事業計画の方向性を明確にする
事業計画では今後の方向性を具体的に示す必要があります。
事業計画の方向性は「既存事業を伸ばしていく既存戦略か、新しい分野を開拓していく新規戦略なのか」を明確にしておきましょう。
新規事業の課題を整理する
新規事業をおこなっていく場合は、まず販売ターゲットや市場を決定し、どのような商品やサービスを提供するか決めていきます。
そうすると、市場環境や競合他社の存在など、課題や問題点がわかってきます。それらの課題を整理して解決策を検討し、解決策があれば事業化をすすめ、解決がむずかしければ、事業計画の再検討をおこないます。
「6W2H」による整理法をつかえば、新規事業の課題整理もしやすくなります。
Why | なぜこの事業をやるか |
What | なにを売るか、商品やサービスの具体的な内容 |
Where | どこで売るか、想定する市場と顧客 |
Whom | 誰に売るか |
When | いつやるか、事業をおこなうタイミング |
Who | 誰が事業をおこなうのか、事業に必要な人材 |
How to | どのようなセールスポイントがあり、どのような方法でおこなうか |
How much | 資金や売上、利益などの目標 |
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プロジェクト管理
事業計画にあたっては、事業の立ち上げ段階からのスケジュールや、タスク管理、役割分担を整理し明確にすることが重要です。
投入できる人員や時間などを明確にし、現実的に事業を計画できる範囲を把握し、その範囲内で無理なく事業をおこなえるようにしていきます。
根拠のある事業計画書作成に必要な準備
事業計画書を書くための準備として、整理した事業計画の分析やシミュレーションをおこないます。事業計画書が絵に描いた餅にならないよう、具体的な根拠のある説明ができるようにするためです。
客観的な統計データを分析
客観的なデータによって裏付けされた事業計画であれば、説得力が増して創業融資の際にも成功率が高まります。
統計データの分析では、官公庁や業界団体など公的なサイトの最新情報を確認しましょう。商品やサービスの分析には補助的な情報として、インターネット上の口コミや公開情報も収集するとよいでしょう。
市場環境については、出店予定地の通行量調査や競合店調査を自分で調査して、データをそえるとよいでしょう。
必要な資金と調達方法を確認
資金計画は、事業計画書作成でも事業運営においても非常に重要です。どれだけよい商品やサービスを提供しても資金繰りができなければ、事業を継続することはできません。そういった意味で、資金計画は事業継続のかなめといえます。
適切な資金計画ができるまで、何度でもシミュレーションしていきましょう。資金計画は、調達方法とセットで考えます。調達できない資金は、まさに絵に描いた餅です。調達可能な資金で、事業計画を作成し、それをもとに資金計画を立てるという流れをくりかえしていくことになります。
事業運営上の必要人員の確認
事業を運営するうえで必要な人員を確認します。従業員やアルバイトを採用するのであれば、その計画。当面は事業主1人で運営するのであれば、1人で可能なのか、ほかの協力体制は必要なのか、といったことを確認します。
また販売や仕入れなどの協力体制や外部専門家などが必要かどうか、事業を運営していくうえで必要になる人員を具体的に把握しておきましょう。
業種別に事業計画書の記入例を紹介
日本政策金融公庫では、創業融資の申込みに必要な事業計画書(創業計画書)のテンプレートと9業種の記入例をダウンロードできます。
創業融資に成功するように書かれた事業計画書なので、非常に参考になります。ここでは飲食業・小売業・サービス業の記入例を紹介します。
飲食業
日本政策金融公庫の創業計画書の記入例:飲食業(洋風居酒屋)の場合
飲食店での勤務経験があれば、できるだけ具体的に書きましょう。創業の動機と経験がうまく結びつくと説得力が高まります。店長などの管理職や、料理人としての経験もプラス評価されます。
具体的な商品やサービスの内容、金額も記載しましょう。すでに提供する料理が完成している場合は、写真をつけるとよりイメージしやすくなります。
小売業
日本政策金融公庫の創業計画書の記入例:小売業(婦人服・子ども服小売店)の場合
今までの経験や知識が開業後どのように活かせるか、実例もまじえて具体的に書きます。
取扱商品や仕入れルート、在庫管理方法もできるだけ具体的に書きましょう。取扱商品が決まっている場合は、写真も添付するとよいでしょう。
小売店の場合、店舗の立地や販売方法、他店との差別化も重要になるので、わかりやすく記載しましょう。
サービス業
日本政策金融公庫の創業計画書の記入例:サービス業(介護サービス)の場合
サービス業で開業しようとする人は、ほとんどが経験者です。
経営者の略歴は、今までの経験や資格を詳細に書いていきましょう。その経験から感じた課題を、創業の動機に前向きにつなげられるとよいです。
「新規顧客をどうやって獲得するか」「販売ターゲットや競合他社との差別化はどうするか」といったことをしっかりと調査や分析をして書きましょう。
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事業計画書の作成にあたってよくある質問
事業計画書の作成にあたってドリームゲートによせられる、よくある質問を紹介します。
事業計画書は1枚でも問題ないですか?
問題ありません。日本政策金融公庫の創業融資に必要な事業計画書(創業計画書)は1枚のテンプレートです。1枚の事業計画書は、そのまま創業融資につかえますので便利です。
1枚にまとめることで、事業計画の軸が見えてきてわかりやすくなり、非常におすすめです。
「本でノウハウを身につけたい」なら、公庫の元融資課長が執筆したこの本をおすすめします。この本では、事業計画書を1枚にまとめる方法が実例をまじえて紹介されています。ただ計画書の書き方を説明するだけでなく、融資の引き出し方、事業の続け方など例をあげて解説されており、起業家必見の一冊です。
事業計画書は手書きでもいいですか?
手書きでも問題ありません。ただし事業計画書のテンプレートを使えば修正が楽で、見直しもしやすくおすすめです。
ドリームゲートが無料で提供する、事業計画書作成ツールでかんたんな質問に答えるだけで事業計画書を作成できます。作成後は、Excelファイルでダウンロードでき、とても便利です。
事業計画書の事業名称の欄には何を書いたらいいですか?
事業名称を見ただけで、内容が伝わるものがよいでしょう。
建設業・飲食業・小売業・サービス業などの業界・業種や、自社の強みや特徴といったセールスポイントを書くとよいでしょう。
「朝どれの海の幸がお手頃価格で食べられる漁師居酒屋」といった感じです。
事業計画書をつくれば融資はおりますか? いくらお金はおりますか?
融資には審査があり、日本政策金融公庫の審査通過率は50~60%ほどだといわれています。融資の審査をパスするのは容易ではなく、事前準備なしで申し込んでも通過はむずかしいでしょう。
融資額は、経験や自己資金額などで上下します。創業融資の自己資金要件は10%となっていますが、30%くらいを目安に考えましょう。
自己資金100万なら融資300万円くらい、自己資金200万円なら融資600万円くらいが目安となります。通常の創業融資であれば最大1,000万円ですが、融資額の目安は300~700万円の範囲で考えるとよいでしょう。
参考ページ:ドリームゲート「元公庫の融資課長が監修・審査通過率を高める創業融資チェックリスト11項目」
事業計画書のひな形ってどこにありますか?
日本政策金融公庫の事業計画書(創業計画書)は、公式ホームページからダウンロードできます。
また、ドリームゲートが無料で提供する、事業計画書作成ツールでかんたんな質問に答えるだけで事業計画書を作成できます。作成後はExcelファイルなどをダウンロードでき、修正も楽で便利です。
事業計画書と創業計画書はちがうのか?
「創業時の事業計画書」が創業計画書となり、基本的には同じものです。
ただし、創業計画書は創業時の計画なのに対して、事業計画書は事業実績をもとにした計画の場合もあり、よりシビアなものになります。
収支計画は何年分書けばよいのですか?
収支計画は3年から5年分を書くようにしましょう。
ドリームゲートが無料で提供する、事業計画書作成サポートツールでかんたんな質問に答えるだけで現金収支計算表を作成できます。作成後はExcelファイルなどをダウンロードでき、修正も楽で便利です。
ここで作成した現金収支計算表の概要を事業計画書に書けばよいでしょう。
まとめ
まずは、事業計画書に書くべき項目の内容を理解して、事業計画の整理や情報分析などの準備をおこないます。
そのうえで、日本政策金融公庫などが提供する事業計画書(創業計画書)の記入例を参考に、ドリームゲートの事業計画書作成ツールを使えば、スムーズに事業計画書を作ることができます。
ドリームゲートなら、かんたんな質問にこたえるだけで事業計画書と現金収支計算表が作れます。しかも、作成後はExcelファイルをダウンロードできるので、修正も楽でとても便利です。
累計8万人が利用した、事業計画書作成サポートツールを使って、融資に成功する事業計画書を作成しましょう。
- 累計8万人が利用!質問に答えるだけで「事業計画書・数値計画書」が完成
- 日本政策金融公庫の創業計画書も作成でき、融資申請に利用できる
- 12業種・4188社の経営者と比較し、あなたの事業計画の安全率を判定
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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