【元融資課長が監修】創業融資面談当日の持ち物・服装は何が正解?
創業融資の審査プロセスにおいて、金融機関の担当者と対面する面談は、あなたの事業計画と経営者としての資質を直接伝える重要な機会です。事業計画書など申込書類を提出した後でも、面談での印象が融資の可否を大きく左右することは少なくありません。
本記事では、面談当日に「何を準備し、どのような服装で臨むべきか」という疑問に対し、金融機関の担当者が本当に重視しているポイントを踏まえ、信頼を勝ち取るためのノウハウを徹底解説いたします。当日になって慌てることがないよう、事前に必要な準備を整え、万全の体制で面談に臨みましょう。
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元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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目次
1.大前提として、担当者が服装よりも重視すること
融資面談において、担当者がもっとも重視しているのは、あなたの服装や持ち物の豪華さではなく、提出された事業計画書の実現可能性と、それを遂行する経営者本人の能力と事業への熱意であるという大前提を理解しておく必要があります。
面談は、書類に記載されている数字や計画が、現実的で説得力のある根拠に基づいているかを、あなたの言葉で裏付けていく場にほかなりません。そのため、華美なブランド物や過度に高価な服装は不要ですが、だからといってTPOを無視しただらしない格好は、相手への敬意を欠いていると判断されかねません。
面談でマイナス評価を受けないための最低ラインは、事業に対する真剣さが伝わる清潔感と、相手に不快感を与えないビジネスマナーであると心得てください。服装はあくまでもあなたの事業に対する姿勢を映す鏡のひとつであり、ここでマイナス評価を受けない準備が重要となってきます。
2.面談当日にもっていくもの14選
面談当日は、提出済みの創業計画書の記載内容を口頭で裏付けるための資料、そして自己資金の状況や身元を証明するための公的な書類を漏れなく持参することが極めて重要です。
面談中に担当者から質問があった際、すぐに資料を提示できる状態にしておくことは、準備の徹底度を示すことになり、結果として金融機関からの信頼感を高めることにつながります。
参考:【元公庫職員が教える!】融資の面談に持参すべき資料とは!【創業融資】
1)創業計画書の控え(原本も可)
金融機関に提出したものと同様に、最新版を印刷して持参することは必須です。面談中に担当者が特定の箇所を質問してきた際に、即座に目を通したり、担当者の説明を聞きながらメモを追記したりするために必要となるからです。
この控えに、質問への回答を補足するメモを書き込んでおくことで、あなたの事業に対する理解度の深さを示す資料にもなるでしょう。
2)通帳(自己資金を示す全口座の原本)
融資審査においては、創業者自身が準備した自己資金の確実性を証明しなければなりません。つまり「みせ金」ではないことを証明するため、全口座の通帳原本を持参することが必要です。通帳のコピーではなく原本を見せることで、資金の流れを偽りなく開示する姿勢が伝わり、金融機関からの信頼性が格段に高まります。過去半年以上の間の入出金履歴が確認できる状態で提示しましょう。
3)前勤務先や現勤務先の源泉徴収票、なければ給与明細書
あなたの収入状況と、事業を立ち上げるまでの生活基盤を証明するために、直近の源泉徴収票や給与明細書は重要な裏付け資料となります。
4)見積書(設備資金用)
融資希望額の「資金使途」を裏付ける根拠として、設備投資に使用する機器や内装工事などの見積書が必要となります。申込時に提出している場合が多いですが、面談でも担当者から金額の妥当性を問われた際に、根拠資料として提示できるように用意しておきましょう。
5)身分証明書
本人確認と、将来的に融資契約を締結する意思を確認するために、運転免許証やマイナンバーカードなどの身分証明書を持参してください。
6)実印
面談当日に万が一、何らかの書類に印鑑を押す必要が生じることも考慮し、実印も持ち物に入れておくのが賢明です。
7)賃貸契約書(自宅、営業所)と家賃支払いがわかるもの
事業所や自宅の賃貸契約書、および毎月の家賃支払いが確認できる領収書や預金通帳の記載も、あなたの生活の実態や事業の固定費を証明するために必要となります。
8)公共料金の領収書または支払いをしている預金通帳
光熱費や通信費といった公共料金の領収書や、支払いが確認できる預金通帳は、あなたが期日通りに支払いをしていることを示すひとつの証拠となりえます。
9)納税関連の書類
これまでに納めた所得税や住民税などの納税の証拠書類や、直近の確定申告書といった納税関連の書類も、あなたの納税義務の履行や所得状況を示す大切な資料です。
10)会社の事業概要がわかる資料
口頭での説明をより具体的かつ視覚的に補強するために、会社のWebサイトのURLや、事業内容を簡潔にまとめた会社案内パンフレットなどを準備しておくとよいでしょう。
11)追加の補足資料(直近の取引証明、プレゼン資料、市場調査のデータなど)
面談で質問されやすい「売上見込みの根拠」を裏付けるために、顧客との業務委託契約書や発注書のコピーなど、直近の取引証明を持参することが有効です。また、ビジネスモデルに関する詳細なプレゼン資料や、市場調査のデータなども、事業計画の裏付けとして説得力を高めます。
12)資格や許認可証の写しまたは原本
これからはじめる事業に必要な資格や許認可の書類は、事業遂行の法的根拠を示すために必要となります。原本を準備してください。
13)借入金の返済予定がわかる書類
住宅ローンやカーローンといった、現在抱えている借入金の返済予定がわかる書類は、あなたの返済能力と財務状況を把握するために提出を求められることがあります。
14)そのほか(プラスで持参するもの)
自分の強みをアピールできる資料、たとえば所有不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)、特許などの知的財産権に関する書類、あるいはメディアに登場した記事など、誇れる業績を示すものは、あなたの事業の優位性を伝える上で非常に効果的です。
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3.面談当日の服装
創業融資の面談では、必ずしもスーツが必須というわけではありません。しかし、金融機関の担当者は、その服装から透けて見える「経営者としての意識の高さ」と「相手(金融機関)への敬意」を見ています。あなたの事業に対する真剣さや誠実さを伝えるための、最適解となる服装を解説します。
参考:【元公庫職員が教える!】日本政策金融公庫の融資面談の服装や姿勢は?
1)飲食店や建築系でもスーツを着るのか?
業種によっては、一般的なスーツではなく、その事業特性や清潔感を重視した服装が許容されます。たとえば、建築系であれば現場監督を思わせる機能的かつ清潔な作業服などが、その事業にふさわしい服装と見なされる場合もあります。
重要なのは、「あなたの事業を成功させるにふさわしい経営者」として相手に映るかどうかです。スーツでなくても、シワや汚れのない、清潔感があって事業にあった服装であれば、十分に敬意は伝わるでしょう。
2)IT系・デザイナーはどんな服装が相応しい?
IT系やデザイナーといったクリエイティブな職種であっても、基本はジャケットとパンツスタイルがベターでしょう。カジュアルなデニムなどは一般的に面談においては不適切とされます。仕事中はスティーブ・ジョブズ氏のようなタートルネックとデニムであったとしても、面談でそのような服装は避けた方が無難です。
また、デザイナーらしい個性的なファッションも、面談においては不利に働くこともあります。サンダルや過度に露出の多い服装、穴の開いたジーンズなど、極端にカジュアル過ぎるものは避けるのが無難です。
3)色使いが相手に与える心理的な影響も考慮
服装の色使いは、相手に与える心理的な影響を無視できません。スーツを選ぶ場合、ネイビーや黒といった濃い色は、信頼感や安定感を与える効果があるためおすすめです。
また、シャツやインナーには、白や淡いブルーといった清潔感のある色を選ぶことで、よりクリーンで誠実な印象を与えることができます。細かい身だしなみとしては、靴は磨き、髪は整え、爪の手入れも怠らないなど、細部にまで注意を払うことで、あなたのプロフェッショナルとしての意識の高さが伝わるでしょう。
4.面談前のルーティーンと当日の流れ
面談当日の行動は、あなたの時間管理能力とマナーを測る材料となります。スムーズな面談のために、行動手順を事前に確認しておきましょう。
遅刻は当然厳禁、余裕を持っていく
ビジネスにおける遅刻は信用を大きく損なう行為であり、融資面談においては当然厳禁です。面談時間の5分前には必ず金融機関に到着し、受付での声かけを済ませましょう。
待合室での過ごし方にも注意が必要であり、落ち着きのない態度や、大声で電話をしたりといった行為は控えてください。面談室への入室時は、担当者に着席を促されるまで立って待つなど、基本的なビジネスマナーを遵守することが重要です。
5.面談中にこれだけはやってはいけないNG行動
面談での不用意な言動は、あなたの信用を失い、融資審査に悪影響をおよぼす可能性があります。とくに注意すべきNG行動とその回避策を解説します。
1)専門用語を多用する
自分のビジネスに関する専門用語を多用することは、相手に「わかりにくい」「独りよがりだ」という印象を与えかねません。金融機関の担当者は、そのビジネスの専門家ではないことを理解し、専門用語は必ず分かりやすい言葉に言い換えて説明するよう心がけましょう。常に相手の理解度を確認しながら、平易な言葉で丁寧に伝える姿勢が大切です。
2)嘘をつく
創業計画書の記載内容や、自己資金の出所などについて、嘘や誇張は絶対に厳禁です。金融機関はプロフェッショナルであり、矛盾や不自然な点を見抜く能力に長けています。
ひとつでも嘘が発覚した場合、あなたの信用は低下し、融資を受けることは極めて困難になるでしょう。事実に基づいて誠実に、そして正直に回答することを徹底してください。
3)ネガティブな発言
面談中に、前の仕事の愚痴や、協力者に対する不満など、ネガティブな発言をすることは絶対に避けるべきです。融資担当者は、経営者にふさわしい前向きな姿勢と、困難を乗り越える強い意志があるかを判断しています。常に未来志向で、事業の成功に向けた熱意と自信を伝えるように努めましょう。
6.よくある質問
面談に際してよく寄せられる疑問にお答えします。
1)名刺がない場合はつくるべき?
名刺はビジネス上の必須アイテムと考えるのが一般的ですが、たとえば地域密着型のラーメン店の店主など、業種特性上、名刺を持っていないかもしれません。しかし、名刺はあなたの連絡先と事業内容を簡潔に伝える有効なツールであるため、可能な限り準備することが望ましいといえます。
2)忘れ物をしたらどうする?
万が一、必要な書類を忘れてしまった場合は、ごまかそうとせず、正直に謝罪することがもっとも重要です。その場で代替の資料を提示できるかを確認し、後日提出する場合は、いつまでに提出できるかを明確に提示し、必ずその期日を守るようにしてください。
3)服は新調すべき?
面談のためにわざわざ高価な服を新調する必要はありません。清潔感があり、あなたのこれからの事業にふさわしい服装であれば問題ありません。既存の服装のなかから、もっとも綺麗で、相手に敬意を示すことができるものを選びましょう。
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