開業する際に自己資金はどれくらい必要でしょうか?
QUESTION
現在、精密機器を扱う仕事をしていて、今回、個人事業主として精密機器製造での開業を考えています。いくつか創業融資について質問があります。
融資を受けるためには自己資金はおよそいくら用意するべきでしょうか?
精密機器の製造ということで、設備投資費がおよそ4000万円かかる予定です。この額の融資を借りることはできるのでしょうか?
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ANSWER
金額が一般的な創業融資の平均額700万円~1000万円と比べると高額になりますので、ハードルは高くなりますが、融資を受けられる可能性は十分にあります。
会社設立は、20万~25万ほどかかります。あとは、作業場の賃貸にかかる費用は、不動産屋さんなどに当たってみて、いい物件を探すことが大切になります。
創業当初の必要金額は、設備投資にかかるもの以外に、半年~1年ほどの経費をまかなえる金額になります。創業してすぐに取引先を確保できるなら、売上の入金も早いのでいいですが、もししばらくかかるようでしたら、1年くらいは赤字でも耐えられるような資金が必要です。
具体的な金額は、家賃がいくらか、人を雇うかどうかなどでかなり変わってきますので、ご自身で計算してみてください。
創業融資は、無担保無保証ですと、日本政策金融公庫が最高2000万円、そのほか「制度融資」というものを使って2000万円くらいまでですので、合計4000万円が上限です。もし担保に提供できる不動産があれば、それ以上の金額も可能性があります。
自己資金については、全体にかかる金額の3分の1以上あると審査にとおりやすくなりますが、それ以下でも事業計画書をきちんと作るなど、うまくやれば可能性はあります。もし、身内の方などから出資を受けられるなら、それも自己資金になりますので、お願いしてみるのも一つの方法です
次に審査にパスするためのコツをお伝えします。
知っていただきたいこととして、融資担当者が審査するときのチェックポイントがあります。融資について、融資担当者がチェックするポイントは、「財政状態」、「経営者としての資質」、「事業の見通し」という三つの視点です。
①財政状態本人の財産がどれくらいあるか、逆に借入金などの負債はどうか、という点です。当然、預金などの財産は多いほうが、負債は少ないほうがいいということになります。とくに財産については、同居家族名義も含めて積極的に情報開示することが、高評価につながります。
②経営者としての資質これは、「この事業をする経営者としてのスキルやノウハウをもっているか」という観点です。大切なことは、「経歴書」に、「今回の事業と関係する経験を積んでいる」ということが明確に分かるように記載することです。
③事業の見通しこれは、「創業計画書」で示すべきポイントです。予定しているビジネスの内容については、相手が中学生でも理解できるように、分かりやすく記載することがコツです。
金融機関の担当者は、金融のプロですがビジネスのプロではないので、目新しいビジネスなどにはくわしくないのが普通だからです。また、収支の見通しについては、「絵に描いた餅」と思われないように、できるだけ客観的に見て「なるほど」と納得してもらえる根拠を説明する必要があります。
※ドリームゲートオンライン相談を参照